沖縄固有の食材を生かした「沖縄の味」を魅力ある商品として開発、普及せしめるとともに、長寿世界一の邦としての本県の食文化に対する観光客、県民の関心を高め、調理師の意識の啓発と技術の向上を図り、今後の本県観光振興に寄与することを目的に「第十二回沖縄の味フェア料理コンクール」(主催・沖縄県、沖縄観光コンベンションビューロー)が八月四日、那覇市のロワジールホテルオキナワで開かれ、本村在の沖縄残波岬ロイヤルホテル(米田等支配人)とホテル日航アリビラ(桃原喜三支配人)の調理師六氏が優秀な成績を納めました。
料理コンクールは、沖縄独特の食材を使った琉球料理や日本料理、中国料理、西洋料理、デザート菓子の五種類八部門に料理の腕が競われ、同コンクールには三四八点の料理献立が応募されました。
審査は、
①テーマに対する全体的なアイディア(沖縄の素材の生かし方)
②見た目(盛付け)
③料理の創造性
④実用性(商品化できる物)
⑤料理と器の調和
の五点を基準に、プロの調理師による第一次審査、県内有識者による第二次審査によって行われ、その結果、次の調理師が見事に優秀な成績に輝きました。
【琉球料理・単品の部]
▼最優秀賞
・新垣恵三(残波ホテル)作品名「沖縄そば三味」
▼優良賞
・山城健一■(日航アリビラ)作品名「パイン・チャンプルー素焼」
【琉球料理・会席の部】
▼最優秀賞
・仲村将安(残波ホテル)作品名「盛夏の酒薬」
▼優良賞
・茂真己(残波ホテル)作品名「琉球初夏の宴」
▼優良賞
・並里吉明(日航アリビラ)作品名「南国の香り」
【西洋料理・単品の部】
▼優良賞
・神谷研一(日航アリビラ)
作品名「県魚グルクンの調理三味」
この料理コンクールでホテル料理人三人が輝かしい成績を納めたことで、米田等沖縄残波岬ロイヤルホテル支配人や山里明料理長は「沖縄の観光週間に開かれるコンクールは、多忙な日常業務の中で何の料理を出品するかと考えるとハードで厳しいが、この意義ある賞がとれたということは当ホテルにとって大変な名誉である」「本土の観光客には長寿県の沖縄料理(食文化)という知識があり、そのテーマで希望してくるので、県産品を使った沖縄らしさの料理をテーマにして通常メニューの中に取り入れることを心掛けている。常にお客様が何を望んでいるか、季節(旬の食材)や器などの使用にも心配りと創意工夫をしながら毎日の料理に取り組んでいます」と語り、またホテル日航アリビラの仲井間憲壮広報宣伝企画担当課長は、「優良賞を獲得した三氏は観光立県・沖縄を売り込む立場として、喜んでもらえて評価される商品開発に精進していきたいと話していた」と語りました。