読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1996年11月発行 広報よみたん / 16頁

【見出し】全国現代詩大会で10人が入賞 9月の村の人口 人口:34,599人(+67) 男:17,198人 女:17,361人 

 第11回国民文化祭とやま96「全国現代詩大会」が九月二十八日から富山県大山町で開かれ、同大会で本村の喜名小学校の児童10人の作品が見事に上位入賞に輝きました。
 現代詩大会は国体のように毎年、全国持ち回りで開催されることから”文化の国体”と形容されています。
 喜名小学校(新里紹次郎校長)は、子どもたちの情操教育の一環『豊かな表現力を育てる指導の展開』として実践活動を展開し、作詞指導に取り組んでいます。
 今大会には全国の小中学生から一、三七二編の応募作品がある中、喜名小学校からは三十編を出品。その結果、全国一編の「県教育長賞」に名嘉山望君、「町教育長賞」(同三十編)に池原安志君、そして「特別賞」に八人が上位入賞という素晴らしい成果を挙げました。(なお同校では昨年にも三人の児童が上位入賞に輝いています)
 子どもたちの素晴らしい快挙に、新里校長は「受賞は学校の教育環境や良き指導者(神谷乗好教諭)によるところが大きい。先生方の取り組みの努力と日常的に花を育てるという生活環境が子どもたちに良い影響を与え、その成果として詩ができたものと思う。これを刺激に来年も更に頑張っていきたい」と述べ、また指導に当たった神谷教諭は「(詩は)読谷の風土や希望、夢などを子どもたちの目から自由に表現させたもの」と話した上で、「花を愛する心を育て、生命の大切さを気付かせ、その中から生きている全てのことを大事(父母)にできる子、全体が幸せになるように未来に向かって一人ひとりの力を出しあっていける場をつくりたい。喜名小は学校美化に対してPTAの協力が大きく、花いっぱい運動でみんなが喜び活性化している。子どもたちも土・日も自主的に学校に出てきて花に水を与えるなど、花を愛する心が芽生えている」と語り、更に「喜名小は宮沢賢治の童話”虎十公国杯”のような風情が残っている。宮沢賢治の心を生かした学校(汗から頑張ろう)を目指していきたい」との抱負を語りました。
 なお現代詩を指導してきた神谷教諭は一九九一年(平成三)の十一月、同教諭の二十三年間にわたる児童詩の創作、鑑賞の指導と五十冊に及ぶ児童詩文集の編集が高く評価され、財団法人・博報児童教育振興会の「博報賞」に輝いています。(これは時代を担う子どもたちの教育に尽力し、優れた教育研究と実践をした団体や個人に贈られる賞で、全国で十七人、県内では神谷教諭だけが受賞)
【現代詩大会入賞者】
◆県教育長賞
・名嘉山望(四年生)
◆町教育長賞
・池原安志(四年生)
◆特別賞
・瑞慶山慶太(五年生)
・安里千春(五年生)
・金城竜之介(四年生)
・玉城絵里子(四年生)
・山城純(四年生)
・照屋志郎(四年生)
・比嘉翔子(四年生)
・当真尚樹(四年生)
なお、本稿では児童たちの作品「詩」を順次紹介していきたいと思います。
【全国現代詩大会入賞作品】
■県教育長賞
名嘉山望(喜名小四年)

太陽がてる五月
虫たちは土の中で
何を考えているのかな
林は、若葉で夏のじゅんび
もうそろそろ
セミが鳴く
チョウも花をさがして
「ゴクゴク」
花は笑って
あまい香りで虫をさそう
虫はその匂いにつられ
「ゴクン ゴクン」
セミはあと何日で
身近にでてくるのかな
今虫たちは
土の中で何を考えているのかな
「ミーン ミーン」
「ギャーン ギャーンパッ」
近くで象のオリが
ないている
アメリカ軍ヘリポート
基地がつくられる
今年の夏は
セミたちもぼくたちも
どうなるだろう

9月の村人口
人口:34559人 (+67)
男:17198人
女:17361人
出生〔40〕 死亡〔10〕 転入〔110〕 転出〔73〕
世帯:9806 (+38)
( )内は前月比

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