読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1997年3月発行 広報よみたん / 3頁

【見出し】自分史「人はただ情」を発刊 波平正康氏(座喜味) 平成9年度 ノーベル平和賞を夢見る村基金の助成申請を

 座喜味四六一-三にお住まいの波平正康さん(85歳)がこの程、自分史を綴った著書『人はだだ情』を発刊し、地域の人々に大きな感動・感銘を与えています。
 波平さんは大正二年六月三日生まれの八十五歳。今年、丑年のお祝いを迎えたことから、その記念として「自分史」を発刊することを決め、三十六年間にわたって書き綴ってきた日誌をもとに、波平さんの幼少時代から少年~青年時代における当時の生活の様子や、戦雲急を告げる沖縄戦(読谷飛行場用地の強制接収、10・10空襲、米軍上陸、疎開など)の歴史の実相を克明に記し、八十五年の足跡を赤裸々に記述しています。
 また著者の内容には、出身地・座喜味の創設をはじめ、戦前の暮らしぶりや年中行事、教育、医療など自身が見たこと聞いたことを詳しく書き記していて、貴重な歴史の証言書となっています。
 この著書を評して、祝辞の中で山内村長は「若者顔負けの波平さんの情熱、気概に敬意を表します」と記した上で、「この書は、日本の歴史上、或いは沖縄の歴史上、最も悲惨な戦争の時代を生き抜き、戦争の何たるかを嫌と言うほど見てきた後に、焦土と化した古里の復興、読谷村の再建に人生の全てを費やしてきた波平さんの執念の書であり、後世への教訓の歴史書である」と賛辞を述べています。

 読谷村の歴史、伝統・文化、産業等を活かし、自主的・主体的・創造的な地域づくりを目的として開始した「ノーベル平和賞を夢見る村民基金」収益金事業も、今年で八年目を迎えることとなりました。
 これまで各種団体の継続的活動の助成を行い、緑づくり事業、字誌発刊、国内外交流事業等において実績を治めてまいりました。
 今年度も村民皆様の自由でユニークなアイディアの応募をお待ちしておりますので、助成希望の団体は3月末日までに取扱部署(担当課)を通じて申請して下さい。

※表 『ノーベル平和賞を夢見る村民基金』収益金事業
①国内・国際交流及びその調査研究に関すること 企画課 
②児童・生徒の特別教育活動(文化創造活動に関すること) 教育委員会
③村及び各字地域の村おこしの人材育成に関すること
④文化創造活動に関すること
⑤各字団体における組踊等の永久保存に関すること
⑥障害を乗り越えて生きていく社会活動に関すること
⑦障害者も健常者もともに生きていく社会を創る活動に関すること
⑧一字市品づくり活動の推進に関すること
⑨特産品、地場産品開発の推奨に関すること
⑩各字地域に美しい花を咲かす運動及び実践に関すること
⑪みどりを増やし、美しい環境づくりを行うこと
⑫沖縄戦の資料収集に関すること
⑬異民族支配下における県民の復帰闘争の資料収集に関すること
⑭将来の平和研究所開設に向けての活動に関すること
⑮その他、条例第2条の目的に沿う事業

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