読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1997年3月発行 広報よみたん / 7頁

【見出し】”ありがとう”おまわりさん

 昨年の十月十二日、喜名区で自転車の盗難事件が発生。その訴えで駆け付けた嘉手納署員が直ちに捜索を開始し、その日のうちに盗まれた自転車は発見され、被害者の元に届けられました。
 自転車の盗難に遭ったのは書名小六年生の澤木俊宏君(座喜味二六〇番地)。
 友達と遊んでいる最中に妹から借りた新しい自転車を盗まれ、探しても見つからずに途方に暮れ警察に通報。訴えを聞いた読谷交番所勤務の志良堂秀男巡査部長と石川学巡査長、諸見里真也巡査が夜遅くまで捜索をし、自転車を捜し出しました。
 分解はされていたものの、戻ってきた自転車の喜びと一生懸命に捜してくれた警察官への感謝の気持ちを込め、兄妹は昨年十一月に行われた「わたしたちのまちのおまわりさん」(第五回全国小学生作文コンクール)に、その時の様子を書いた作文を出品。
 作文には兄・俊宏君が、自分の不注意で盗まれた時の悔しさや妹の悲しさに対する心情、見つかった時の喜びと見つけてくれた警察官への感謝の気持ちを書き綴りました。
 お互いをかばい合う兄弟愛とおまわりさんに対する気持ちがにじみ出ている作文内容に感激した嘉手納署(宇栄原幸男署長)では、応募した作品の中でも特に二人の作文が優秀であったとして、二月三日午後、二人の自宅を訪ね、俊宏君と和津ちゃんに褒美(学用品やお菓子)をプレゼントしました。

こわれたじてんしゃ
澤木和津(喜名小二年)
 おにいちゃんのじてんしゃがパンクして、のれたくて、私のじてんしゃを、
「おねがい、おまえのじてんしゃをかして」と言いました。わたしは「いいよ」と言いました。
そしてまた、のるときも、
「かりて、いいんだろう」と
言いました。
 そして私は、友だちとあそび、友だちのすずかさんの犬とあそんだり、おりがみであそんだり、パズルであそんだりして、すずかさんのいもうとともあそびました。
 そして五時半に家へ帰ると、おにいちゃんと、おばあちゃんも、おとうさんの会社に電話をしていました。
 わたしは、「何でかな」と思いました。
「何も聞くなよ、和津」と言ったときは、ふしぎだな、何かあるなと思いました。
 そして、にいちゃんが、おとうさんと話すのを聞いていました。
 そして、にいちゃんが、
「和津のじてんしゃが、ぬすまれている。ちゃんと、かぎもかけてあったのに」と言っていました。
 わたしは、あのときちょっとショックをうけました。わたしは、ほんとは、だれにもかしたくたかったです。
 おにいちゃんは「いま言ってもおそいけど、このおれがわるかった。ごめんや」と言いました。そして、あたまをいたにぶつけました。
 わたしは、にいちゃんを、きずつけたくなかったから、こう言いました。
「にいちゃんのせいじゃないよ」と言いました。
 夕食を食べてから、にいちゃんとおとうさんが、さがしにいきました。そして交番に届けました。
 しばらくして、「じてんしゃが見つかりました」としらせてくれました。
 おまわりさんが、バラバラになったじてんしゃを、ジープにのせて、はこんできました。わたしはそれを見て、がっかりしました。
「ごめん」と、あにが言いました。おまわりさんは、夜かいちゅうでんとうで、一時間もさがしてくれました。
 しゅうりやさんに、もっていってしんぴんになってきました。おまわりさんにしらせなかったら、見つからなかったと思います。
 おまわりさんのしごとは、こういうこともやるので、たいへんだなーと思いました。
 わたしは、おまわりさんがだいすきになりました。
 ほんとうにありがとうね、おまわりさん。

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