読谷村漁業協同組合(古堅宗達組合長)では五月十五日午前、アオリイカ(白イ力)の漁獲高向上を目指し、産卵礁を設置しました。
これは、本村の豊富な漁場として大型定置網が設置されているイナンビシ海域(楚辺海岸南方約2㎞の珊瑚礁)の珊瑚が、比謝川から流れてくる汚染水などで死滅しているため、高値で取引されるイカの産卵礁を人工的に作り、水揚げ高を増やそうと設置されたもの。
この日に設置された産卵礁は全部で百束で、産卵礁は約三メートル程に切った想思樹(ソーシジュ)の木を三本ずつに束ね、その束に五十㌔のアンカー(砂袋)を結びつけ、水深10~15㍍の海中に10㍍間隔に沈められました。
古堅組合長や漁業関係者らによると「アオリイカの産卵時期は二月から五月頃、うまくいけば十月頃には約30センチ位に成長するので漁獲できると思う。時期をみて産卵状況の確認調査を実施し、その効果を見てみたい」と語りました。
なお、同漁協によるアオリイカの昨年(平成八年)の水揚げ高は約二・四トンと少なく、今回の産卵礁の設置に伴い、漁師や関係者らはアオリイカの大幅な漁獲量に大きな期待を寄せています。
「日本メキシコ移住百年祭」を祝う記念行事が五月九・十日(現地時間)の両日、メキシコシティーで開催され、その百年祭に沖縄から琉球舞踊公演団(照屋寛孝団長・メンバー二十七人)が出演。公演では琉舞や棒術、獅子舞、エイサーなど沖縄の民俗芸能が披露されることになりました。
一行は四月七日の午前に空路メキシコへ向けて出発しましたが、そのメンバーには本村の座喜味棒(小橋川修さん、真栄田靖さん)が加わっています。
公演団の出発する前日(六日)、座喜味区では公演への出演報告のため、仲宗根憲栄区長や同区の屋我平栄座喜味棒保存会長はじめ、小橋川さん、真栄田さんらが役場を訪れました。
その席上、海外に雄飛する座喜味区伝統の棒術に山内村長も感動し、「文化は未来永劫に続くものであり、座喜味棒はその中心的役割を果たしている。公演団に参加できたと言うのは異例の抜擢であり、読谷村の誇りだ。自信と誇りをもって頑張ってほしい」と激励。これに二人は「出演者は全ての人たちがプロで、二人だけが素人だが、読谷の名に恥じないような演技を披露したい」と応えました。