大きさ17㎝くらいのチドリで、砂浜海岸や埋め立て地、草がまばらにはえているような草丈の低い草原などで見られます。方言では「チジュヤー」と呼ばれ、民謡にも登場するなじみの深い鳥です。
県内では冬鳥としての渡来も見られますが、一部の地域では繁殖している留鳥です。読谷村では儀間や残波岬などの海岸近くの草原で繁殖していることがあります。繁殖中に人間やイヌなどが巣に近づくと、ケガしたようなふるまい(擬傷行動)をして、相手を引きつけ、必死になって雛(ひな)を守る習性があります。
最近、砂浜海岸が諸々の改変により減少し、生息地が少なくなりつつあります。沖縄版のレッドデータブックである「沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物」の中では「希少種」としてランクされ、保護すべき種としてあげられています。
文:県立博物館学芸員
嵩原建二
五月七日午前、山内昌春・幸子さんご夫妻(渡慶次区)が役場を訪ね、知的障害者更生施設「高志保園」に百万円を寄付しました。
社会福祉への関心が高く、民謡歌手として活躍する山内昌春さんと妻・幸子さんは夫婦で「何か社会に役立つことをしよう」と話し合った結果、独自で『山内昌春民謡特別公演・社会福祉ユイマールチャリティー』を企画し実践。その公演は四月二十七日に嘉手納町文化センターで開かれました。
チャリティー公演には千三百人余の観衆が訪れ、大成功を納めたことから、公演の収益金百万円は山内さんと交流の深い高志保園(知念長子園長)に贈られることになったものです。
寄付金の贈呈に当たって、山内さんは「地域の皆さんにはお世話になり、自分に出来る恩返しは三線しかないと思って公演を計画した。公演が成功できたのも訪れた人々や協力してくれた人の心のお陰です」と語り、知念園長は「山内さんは平成三年の時からこれまで毎年園を訪れ、三線演奏や茶菓子などの差し入れをしている。地元の人やご夫婦の真心の寄付には心から感謝したい」とお礼を述べ、また山内村長は「福祉に対する山内さんの好意には、村長として、また社会福祉協議会会長としての立場からも心から感謝したい。唄・三線を通して慰問や激励をしている山内さんにはウチナーンチュの肝美らさがある」と述べ、善意を讃えました。