去る五月十五日午後、「沖縄米軍基地所在市長村に関する懇談会」(三月末解散)の元座長・島田晴雄慶応大学教授が本村役場を訪れ、農業青年の意見に耳を傾けました。
これは、先に行われた岡本行夫首相補佐官との懇談会の経過を受け、島田氏も是非、読谷村の農業青年との懇談をしたいとの要望に基づくもの。
同懇談会には村三役はじめ、役場関係職員、農業青年ら十二人が出席し、活発に意見が交わされました。
島田氏を迎え、山内村長は「沖縄懇談会の報告や岡本行夫首相補佐官、島田氏の来村は、かつての坂本竜馬の動きに匹敵し、地元読谷村として高く評価している」と歓迎の言葉を述べた上で、「地元(読谷村)は汗をかきます」と語り、読谷飛行場の跡地利用について①戦後処理(事案)の解決。②沖縄振興開発の拠点形成。③第三次沖縄振興開発計画への位置付けを要請。
また出席した農業青年らからは、風力発電や太陽熱を利用したソーラー施設などを活かした農業団地や、労働条件の改善、雇用効果を目指した近代農業化への夢が語られました。
「現地調査をしたい」
これに、島田氏は「当初、大蔵省の抵抗に合い、具体的な中身を求められて予算化できなかった。大丈夫、頑張るという姿勢を見せてほしい。絵に描いたモチにならたいような形にしていきたい」と語り、「次回は是非現場を見てみたい。(青年らの意見に)大きな夢が膨らんでいることを感じた。可能な限りのお手伝いができるよう頑張りたい」と応えました。
本村には地域の青少年に豊かな人間性を培い、健全な育成を図ることを目的に、学識経験者で構成する「青少年センター教育相談員」を配置し、更に青少年の非行防止のため街頭指導、問題行為の通報等、早期発見と早期指導に従事する「青少年指導員」を設置しています(各字推薦23人、各学校推薦7人で教育委員会が委嘱)。
その青少年指導員連絡会が五月二十二日夕に教育委員会会議室にて開かれ、指導員相互の情報交換が行われました。
連絡会では、青少年センターの知花江美教育相談員が「援助のための”声かけ”マニュアル」をもとに青少年への接し方のノウハウを説明。その中で知花さんは「指導員の心得としては、相手の人格を尊重する気持ちで相手の長所(事実)を見付け、ほめてやる言葉をかけること。結果を急ぐとかえってマイナス。お互いがどれだけ関わり、どれだけ援助しているかが大事で、結果ではない」と説き、「隣人愛と温かい心をもって接し、徹底して秘密の保持(守秘義務)に留意すること」と強調しました。
その後、区長として、また青少年指導員として地域の青少年の健全育成に関わり、その功労者として表彰に輝いた山内繁男氏(長浜区)と池宮城秀平氏(親志区)による事例発表が行われ、両氏は「青少年健全育成に対する親の考え方は甘い。子供たちは叱れば直るものではなく、ほめてあげることも必要。親が子供たちに模範(見本)を示す必要がある」と指摘し、青少年の非行防止策の具体例や課題、問題点などを提起しました。