読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1997年7月発行 広報よみたん / 13頁

【見出し】読谷の自然(16)鳥類編<夏鳥>火の鳥 アカショウビン(カワセミ科)方言名:コカル、ホカル

 全身鮮やかな赤い色の鳥で、赤くて太いじょうぶなくちばしも目立ちます。沖縄には4月の終わり頃から渡来してきて、深い森林内で「キュロロー、キュロロー」とさかんに鳴きはじめます。
 読谷村内でもまとまった森林地域であれば見ることができるでしょう。この鳥は主に森林内の河川沿いで生活し、小魚、カエルなどをエサにします。エサを食べるときには、つかまえたエサを止まり木や岩にたたきつけ弱らせてから飲み込みます。ときにはオカヤドカリ類を岩にぶつけて殻を割って食べることもあります。
 巣は枯れ木のウロを掘り進めて使い、卵は3から5個産みます。子育てが終わる8月から9月頃には、若鳥とともに沖縄を離れ南下して、東南アジアのボルネオ島やマレイ半島などで冬を越します。
【夏鳥】沖縄には夏期に渡来し、繁殖したあと秋期には南下して東南アジアなどで過ごす鳥。
文…県立博物館学芸員
嵩原建二

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