一九八八年(昭和六十三年)一月十日に土地改良区として認可され、以来十年余にわたって推進されてきた波平地区畑地帯総合土地改良整備事業がこの程完工。その完工を祝って同区の土地改良推進委員会(比嘉義雄理事長)では五月二十三日午後、盛大に「波平地区土地改良完工祝賀会」を催しました。
波平公民館で行われた祝賀会には大勢の区民や県、役場関係者、工事関係者ら多数が出席する中、式典では主催者を代表して比嘉理事長が「土地改良区の認可を受けて以来、本日までスムーズに事業が実施されたのは国・県、村や地元関係者の協力の賜で、素晴らしい成果を遂げることができた。今後は地域の農業振興と長浜ダムの水を活用し、増収・増産を願いたい」と式辞を述べ、また出席した山内村長は「関係地主の熱意のもとに波平土地改良事業推進会が発足し、事業導入に向けた推進体制が確立した。以来十年余にわたって推進されたこの事業は、正に役員の奮闘と努力、関係地主のご理解とご協力の成果である。今後は農業の振興発展、農家所得の向上のため、自信と誇りを持って頑張っていただきたい」と激励し祝辞を述べました。
式典後は祝賀会へと移り、同区の音楽愛好会による「幕開け演奏」や余興などが披露され、区民共々に事業完工の喜びを分かち合いました。
なお、同区ではこの日、式典に先立ち改良区内に建立した「勧農豊饒」(勘農=農業を勧める、豊饒=土創りを始め豊かな生産を上げるの意)の記念碑の除幕式を行いました。
【波平土地改良事業の概要】
・事業量〔五十二㌶〕
・事業費〔七億二千五百万円〕
・地主数〔三〇三人〕
五月十五日の来村(読谷村農業青年との懇談会)を受けて、六月十七日午前、「沖縄米軍基地所在地市町村に関する懇談会」の元座長・島田晴雄慶応大学教授が再び本村を訪れ、村内の米軍基地や返還軍用地の跡地利用状況などの視察が行われました。
現地調査に先立ち、役場では山内村長や関係職員らが島田教授を出迎え、読谷飛行場転用計画や文化づくりなどの経緯を説明すると共に、「沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会提言」に基づくプロジェクト事業の推進を要請。現地調査には、山内村長はじめ農業青年らが同行する中、読谷飛行場や西部連道土地改良地区、トリイ通信施設、渡具知土地改良地区などを視察し、農業経営の状況に理解を深めました。