読谷村「少年の主張大会」(読谷村教育委員会主催、読谷村青少年センター主管)が七月四日午後、村中央公民館ホールで開かれ、中学生男女七人が堂々と主張を展開しました。
少年の主張大会は、人格を形成するうえで重要な時期にある中学生が、家庭・学校および地域での日常生活の中で、日頃考えていることを広く社会に訴えることにより、同世代の少年が社会の一員としての自覚に目覚めることを期待すると同時に、少年の健全育成に対する一般の理解と協力を深める契機にしようと開催されているもの。
会場には村教育委員や民生児童委員、青少年指導員はじめ、両校から約七十人余の生徒が参加する中、主催者を代表して渡嘉敷通弘青少年センター所長が「社会の一員としての自覚のもとに感動したことを心に留め、日常生活の糧にして頂きたい」とあいさつし、激励しました。
今大会には読谷中学から四人、古堅中学から三人の生徒が出場。登壇した発表者は、それぞれのテーマに基づき熱弁をふるいました。
審査の結果、儀間千早さん(古堅中学校三年生)が最優秀賞を射止め、それ以外の生徒は全員が優秀賞に輝きました。
■最優秀賞
・儀間千早(古中三年)
「Let’s Do It!」
■優秀賞
・阿嘉栄里香(読中二年)
「あなたは知っていますか」
・佐久川真紀(古中一年)
「一人の人間として」
・永山健太(読中二年)
「思いやりの心をもって」
・横井洋子(古中二年)
「時間を上手に使うには」
・仲村渠俊太(読中二年)
「卓球を通して」
・仲宗根文子(読中二年)
「障害をもつ人達と共に生きる」
「Let’s Do It!」 儀間千早
今年、私たち古堅中学校生徒会は、より活発な活動を目指して「4L運動」に取り組むことになりました。「4L」というの、は「Let’s Do It !!」(さあ一緒にやっていこう)のLに、「話し合L」、「分かち合L」、「花を植L」を加えた4つのLです。
新入生歓迎球技大会も終わり、本格的に4L運動を展開しようと取り組む中、みんなで話し合い、解決していかなければならない問題がいくつか出ていきました。その中の一つが「廊下」の問題です。
「廊下を歩くのが怖い」古堅中学校では、下級生がそう言っているのをよく耳にします。私たちの学校では以前から「上級生の廊下を下級生が通ってはいけない」という生徒間での決まりがあります。
私が一年生の頃は、古堅中学校がまだ荒れている頃で、二・三年生の中には髪を金色に染め、制服も違反をしている怖そうな先輩をよく見かけました。その頃は、二年生に近い教室配置だったので、移動教室の時に中央階段が通れなくてとても困っていました。近道をしようと中央階段に向かうと、二年生に呼び出されて「この廊下を通るな」と言われました。だから、みんな怖くて、二年生の教室の前の廊下を通ることができませんでした。
三年生となり、生徒会長となった今、廊下の問題に真剣に取り組み、誰もが、どの廊下も気持ちよく通ることができるよう変えていきたいと思いました。そこで、今年は生徒総会の中で、古中の問題点を全校生徒で話し合い、解決する場「校内フォーラム」をやろうということになりました。フォーラムを行うには、慎重に各学年の意見を取り入れなければなりません。忙しくなって、とても苦労するだろうなと思ったのですが、今しかないと思い、「生徒総会・校内フォーラム」へ向けての準備を始めました。
まず、「どんな問題点があるのか」「その問題点をみんなで話し合う必要があるのか」についてアンケートをとりました。その結果、一年生、二年生から「上級生の廊下が通れない」と言う意見がたくさんでてきました。それで今年の校内フォーラムは「気持ちよく廊下を通るために」という議題で話し合うことを決めました。
次に、このことを中央委員会で提案しました。すると、二・三年生が怒って「自分たちも通れなかったのに」などの発言があり、不安な気持ちになりました。しかし、一年生の方も二・三年生に負けず、堂々と自分たちの意見を主張してくれたので、これはぜひ、全校生徒で話し合わなければいけないと決心しました。
中央委員会での反対が多かったので、できるだけ多くの生徒が廊下の問題を真剣に考え、賛成意見が多くなるよう、「気持ちよく廊下を通るためにはどのようにすればよいか」についてアンケートをとりました。それをもとに各学級で話し合いを進め、さらに学年委員会で意見をまとめてもらいました。
校内フォーラムをやろうと取り組みはじめて約二週間、各学年の意見もまとまり、六月四日、生徒総会の日を迎えました。総会は、第3号議案までスムーズに進行し、いよいよ校内フォーラムの始まりです。まず、議題が提案され各学年のアンケートの集計と意見が出されました。三学年は、やはり「自分たちも我慢したから、一学年もひとつの礼儀として受け取って、上級生の廊下を通らないでほしい」という意見でした。しかし、「もし、通るんだったら移動教室の時だけにしてほしい」という意見もありました。
二年生からは、「上級生の廊下を下級生が通ってもいいと思う。理由は、自分たちも通れなくて困っていたから、一年生に同じ思いをさせたくない」という意見があり、とても安心しました。
最後は一年生です。「二・三年生の先輩方に迷惑をかけないように通るので、どの廊下も通れるようにしてほしい」と七〇〇名余りの全校生徒の前で堂々と言えkんを述べられました。
各学年の意見が出された後、拍手による採決があり、ほとんどの生徒が賛成の拍手をしてくれました。
賛成意見が採択されたとはいっても、下級生が気軽に廊下を通れるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。しかし、今後もよりよい学校生活がおくれるよう、生徒会本部役員を中心に、全校生徒で取り組んでいきたいと思います。活動のテーマである「Let’s Do It!さあ一緒にやっていこう」を大きく掲げて。