読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1998年1月発行 広報よみたん / 2頁

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。読谷村村長 山内徳信

 あけましておめでとうございます。
 1998年・平成10年の新年を迎えるにあたり、ご挨拶を申し上げます。村民の皆様方には、決意を新たにし、夢と希望に胸ふくらませておられることとお慶び申し上げます。
 正月を迎えるたびに思いますことは、時の流れのはやさであります。「歳月流るる如し」とか「歳月人を待たず」とか申しますが、年月は人の都合にかまわず過ぎ去ってしまうものであります。連綿と流れる時の中にあって、人生への反省と新たな希望と決意を胸にするのが正月であります。村民の皆様方には、今年も益々健康で幸せに、各方面で活躍され、実り多い年でありますよう心から祈念申し上げます。

 輝く自治の殿堂21世紀を見据える
 昨年は、苦節51年、戦後・灰儘の中から復興・再建・発展へと、長く苦しい道程を村民と共に歩み、村民を守り育ててきた旧庁舎の看板が村民の感謝と万感胸にせまる中で降ろされました。そして新たに、米軍基地である読谷飛行場の中に、座喜味城を腰当とし、風水よく、自治と平和、民主主義の殿堂として鳳の如く、赤瓦の甍が聳立つ新庁舎が実現いたしました。
 私達読谷村民はこの地を、21世紀に向けての村づくりの拠点として位置づけ、日米両政府関係機関との長く辛い困難な交渉を続け、お互いにその壁を真摯な姿勢をもって乗り越えてきたのであります。新庁舎の建設と読谷飛行場の問題解決のため昼夜の別なく共に苦労し、共に歩んで下さいました議会をはじめ、それこそ村民ぐるみで頑張ってきた結果であります。誠にありがとうございました。
 一昨年12月2日、SACOの最終報告を受けて、昨年の前半までは政府による基地問題解決への活発な動きがみられました。ところが、後半は海上ヘリ基地建設問題にすべての基地問題がすりかえられた形となり進展をみなかったことは誠に遺憾に思わざるをえない年でありました。
 2月14日は、本村初の名誉村民となられた屋良朝苗先生が逝去されました。屋良先生は、戦後の沖縄の教育復興・再建に尽力され、また、初の公選主席に当選して日本復帰を勝ちとり、さらには、初代県知事として27年間の異民族支配に終止符をうった歴史的に偉大な先達であります。
 沖縄の人々のために骨身をけずってきた屋良先生のご逝去は深い悲しみと共に大変残念なことであります。ここに多大な功績を讃えるとともに、その遺徳を偲ぶものであります。

 活発な村民の活動光り輝く
 ここで1年間を振り返ってみますと、村民の活躍は実に見事で光り輝くものでありました。小中高校にあっては、「伝統文化教育推進事業」の文部省指定を受け、その活動の成果が大々的に発表されたことをはじめ、体育、文化、教育活動等輝かしい成果をあげた年でありました。
 「第23回読谷まつり」にはハワイ読谷村人会一行83名をはじめ、鳥取県淀江町、和歌山県本宮町等、県外からも多くの皆さんが訪れ参加を頂き、壮大な歴史ロマン漂う中で、華麗に、そして躍動感にあふれ開催されました。このまつりには全国デピューを目前にしたキロロ(玉城千春さん、金城綾乃さん)も登場し、すごい人気を集めました。今、読谷の地から新たなスターが誕生しようとしております。全村民で応援してあげて下さい。
 「第13回残波まつり」「97読谷やちむん展」、文化協会の「第2回文化祭」「第21回中央公民館まつり」「城フェスティバルin座喜味97」「ユンタンザ産業フェアむら咲まつり」等々目覚ましいものいっばいでありました。
 環境緑化運動も各字婦人会や各学校、各老人クラプの活動によって、大きな成果をあげて参りました。座喜味婦人会の建設大臣表彰、島袋正栄氏(座喜味)の緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰等輝かしい限りであります。
 毎年のことでありますが、こうして村民の皆様の活動・活躍を振り返りますと、婦人会、青年会、老人クラプ、子ども会、各字各団体、各位とも大変活発でありました。

 お詫びとお礼を申し上げます
 昨年8月「後縦靭帯骨化症」で入院いたしました。術後の経過は順調に快方に向い、11月1日から再び役場業務に専念いたしました。その間、村民の皆様方には大変御心配・御迷惑をおかけし誠に申し訳ありませんでした。同時に、村民各位の混かい御激励、御配慮を賜り、こうして元気一杯働けますのも皆様方のお陰であり、心から敬意と感謝を申し上げお礼の御挨拶といたします。
 最後に、村民各位の益々の御活躍・御多幸・御発展を祈念申し上げ新年の御挨拶といたします。

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