「長田民俗地図」「長田の水車」※原本参照
本村では、平成7年3月に村内23区全ての「読谷村字別構想」を策定しました。
これは、字というコミュニティーを出発点として、個性的で自立的な「21世紀をめざした村づくり」をめざすもので、字別構想は、①地区の特性と課題、②地区づくりの目標、③地区づくりの施策、④推進事業の四項目にまとめられました。
地区づくりの目標では、各字毎にユニークなキャッチフレーズが付けられており、「広報よみたん」では、その特色ある構想(村勢要覧に掲載) をシリーズで随時紹介します。
長田
プロフィール
廃藩置県後、山間地に入植した屋取の集落で、明治二十九年に行政区が発足している。山間にあって米、養蚕、茶の栽培が盛んであった。また長田川の豊富な水を利用して水車が整備され、製糖、精米が行われた。戦後は字全域が嘉手納弾薬庫に接収され、現在地の大木及びその周辺に移り住んだが、その後各地に転居し往時の人々は少なくなりつつある。行政区加入人口は百四十二人( 三十七世帯)で、村内では非常に規模が小さい。
地区づくりの目標
現在の居住地の暮らしも安定してきており、二世たちへの世代交代の時代を迎えている。しかし戦後五十年余が経過し、軍用地の返還なしには長田の戦後は終わらない。長田は少人数であるが故に、地域活動の際には皆が青年との気概を持ち老いも若きも参加している。この気持ちを大切に、今後、軍用地の跡地利用を検討し、長田の未来づくりを進める。
ふるさと発見活動
軍用地に接収されて五十年余が経ち、元集落のことを詳しく知る人が少なくなりつつある。そのため字誌編纂に向けて精力的な取り組みが期待される。軍用地跡地の利用構想に向けては、地域内の情報を正確に整理することが必要である。その一環として、一九九五年度に旧長田の民俗地図を完成させた。こうした”ふるさと発見活動“は、区民が一致協力して長田の過去と未来に向けて始動することである。