本村では、平成7年3月に村内23区全ての「読谷村字別構想」を策定しました。
これは、字というコミュニティーを出発点として、個性的で自立的な「21世紀をめざした村づくり」をめざすもので、字別構想は、①地区の特性と課題、②地域づくりの目標、③地区づくりの施策、④推進事業の四項目にまとめられました。
地区づくりの目標では、各字毎にユニークなキャッチフレーズが付けられており、「広報よみたん」では、その特色のある構想(村勢要覧に掲載)をシリーズで随時紹介します。
比謝矼
プロフィール
比謝矼は読谷村の国道玄関口にあたる。比謝川に架かる比謝橋は、かつて吉屋チルが「うらむ比謝橋や 情きねん人ぬ わん渡さとむて かきてうちえら」と詠んだ歴史的な橋である。明治頃から山原船の商港化と共に栄えた新しい街で、大正三年に行政区が発足した。戦後は軍用地や道路に接収され区民は他地域に移り住んだ。行政区加入人口は百五十人(四十世帯)で、村内では特に規模の小さな区である。
地区づくりの目標
比謝川という豊かな自然資源を活かして、格調高い読谷村の表玄関づくりとその基本となる川の浄化を推進する。また子ども達の地域活動やリサイクルなどの活動を通して、人口規模が小さいというこの区ならではのコミュニティーの再構築を模索し、個性的なまちづくりを進める。
読谷のヒンプンづくり
ヒンプンは、仕切り壁や囲い等を意味する中国語の屏風(ピンフン)に由来し、外部からの視線をさえぎる目隠しの機能だけでなく、悪霊を防ぐという信仰上の役割も担っていた。比謝橋を渡って読谷に入ると国道の中央分離帯に堂々たるデイゴの木がある。このデイゴは読谷のヒンプンとなるだけにその満開が期待される。子どもからお年寄りまでが参加して適度な土質改良を行いデイゴの花を咲かし、「ヒンプンデイゴ」とする事業を通して、比謝橋から国道沿いを含む全体の玄関づくりへと発展することを目標とする。