読谷の自然(34)鳥類【冬鳥】 冬のハンター ~チョウゲンボウ~(ハヤブサ科)
〔写真〕原本参照
大きさは35cmとハトくらいの大きさですが、よりほっそりとスマートな体つきをしているハヤプサ類です。県内では秋季にふつうに飛来してきて、牧草地やキビ畑周辺など開けた環境で生息します。 この時期、草原や荒れ地などの上空で羽をひらひらさせながら、定位置に留まり、ヘリコプターのようなホバリソグをして獲物(えもの)をねらう姿がよく見られます。エサは主に野ネズミ類とバッタなどの昆虫類ですが、時には小鳥類を襲って捕獲することもあります。本種は本来崖地の岩場などに営巣しますが、本州では最近市街地にあるビルの屋上など営巣することがあり、「都市鳥」(としちょう) 化している傾向が認められています。
読谷村では、残波岬のススキ草原、儀間や楚辺の農耕地、読谷飛行場跡周辺の波平から喜名に至る農耕地や草原などで姿を見かけることがあります。
文・・県立博物館学芸員
嵩原建二