県無形文化財保持者 安田慶善氏認定される
去る、四月二十五日、残波岬ロイヤルホテルに野村流古典音楽関係者他一二〇人余を集め、安田慶善氏(渡慶次一一六五)の県指定無形文化財保持者認定を祝う祝賀会が「安田慶善古典音楽研修所」(昭和三十六年開設)の門下生等の主催で催されました。
安田氏の受賞は無形文化財(芸能)野村流三線の部で、その伝達式が三月二十六日に県立武道館において挙行されました。
安田氏は大正十三年一月二十五日生まれ(75歳)、三線を始められたのは、海軍に服役し、九死に一生を得た、終戦後の石川収容所のことである。当時、そこには読谷の方々も多く、渡慶次出身の神谷乗慶氏に再会したことに始まるとのこと、当時はカンカラサソシンもあったが、三線とタバコ一ボールと交換して、胴に落下傘布を何枚も張り合わせて弾き、あれから五十三年の月日が経ったとのこと。
弟子には新人賞・最優秀賞受賞者、師範免許を持つ者を多く輩出している。
現在は字や村の伝統芸能活動への積極的な関わりはもとより、県内では実演家としても知られ、海外・県外・県内の公演活動には枚挙にいとまがなく、公演では独唱が指定され、観衆を魅了しています。
現在、沖縄芸術祭の審査員として活躍中で、長く三線を弾いているとだんだん難しくなるが、それを克服する楽しみがあるし、後輩の活躍を喜んでいる。と結んでいました。