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1999年9月発行 広報よみたん / 2頁

第12回平和創造展 平和の郷を築くむらづくり 平和の鐘 未来へ響け 平和憲法講演会 

第12回平和創造展 平和の郷を築くむらづくり 平和の鐘 未来へ響け
 「ー平和の鐘 未来へ響けー」と銘打って開催された第十二回平和創造展は、平和講演会、パネル展示、映画上映会・海勢頭豊平和コンサートと三部構成のロングランでの開催となりました。
平和憲法講演会
 平和創造展の第一弾として、平和憲法・地方自治問題研究所の山内徳信氏を講師に迎え、五月十七日に役場大会議室を会場に五〇人が参加し、熱心に耳を傾けていました。
 山内氏の平和憲法講演に引き続き、労働者の立場から上江洲謙氏、若い女性代表として比嘉香さんからそれぞれ意見発表がありました。
 講演会の開催にあたり、安田村長は、「先の大戦で唯一の地上戦を経験した沖縄、広島・長崎への原爆投下によって尊い多くの人命を失いました。その悲惨な戦争体験の反省から、再びあやまちを繰り返すまいと、すばらしい平和憲法を制定したのであります。それにも関わらず、今国会では周辺事態法及び米軍用地特措法が採決され、平和が酷く脅かされていること強く危惧しております。」と、その開催の意義を述べました。
 登壇した山内氏は、連日の新聞等でガイドライン関連法案が取りざたされているが、国民に十分に知らされないままになされていることを指摘。アジア各国への日本軍の侵略戦争による多大な犠牲に対して深い反省の色が無いまま強行に押し進めている。この機会に沖縄のこと、日本のことを一緒に考えましょう。と怒り震とうした気持ちを声高に訴え、大きな拍手の中、講演を終えました。
 引き続いて、上江洲謙氏は、「ガイドラインを体験して」と題して、その体験談が語られました。
 上江洲氏は、昭和三十九年から軍雇用員として基地内で働いており、ベトナム戦争当時間接的に戦争に関わっていたことは事実であります。その基地内でのことを黙っていたら加担者になるとの思いから、その体験が語られました。基地内ではベトナムから搬送される死体処理、軍事物資の補給をはじめ武器の修理等がなされ、実際にベトナムまでかり出された仲間がいたこと、牧港基地内での六価クロムの汚染事等に触れました。当時の全軍労は技術は提供しても魂は売らないと、基地闘争、コザ暴動のことなどが、体験者の立場から語られました。
 引き続き、若者を代表して役場職員の比嘉香さんは、最近の諸外国の紛争は対岸の火ではなく、周辺事態法は沖縄を確実に巻き込むことになる。私たちが望んでいるのは日々の安らぎであり、子供たちがすくすくと育っていける社会環境をつくることと、意見発表を結びました。

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