読谷の自然(40)鳥類【旅鳥】黄色い足のシギ ーキアシシギー (シギ科)
大さが二十七㎝と小型で、くちばしはほっそりとまっすぐな形をしています。頭部から背中にかけては灰色がかり、足の黄色さが特徴的なシギです。春秋の渡りの時期には、県内各地の干潟や水田、砂浜海岸などに真っ先に姿を現し、数羽から時には数十羽の群で見られることがあります。ピューイ、ピューイ、ピュイ、ピピピと連続的に鳴き、干潟や水田などでせわしく動き回りながら、カニ類やゴカイ類をエサにしています。
繁殖地はシベリア東北部極東地域の内陸部で、冬季には東南アジアやオーストラリア沿岸に渡って越冬します。沖縄では越冬することはないので、その渡りの途中に沖縄にしばらく立ち寄るわけです。
村内でも砂浜のある渡具知や長浜などの海岸線、長浜川や比謝川などの河川沿いで見られることがあります。
文・沖縄県立博物館学芸員 嵩原建二