ブラジル読谷村会 創立三十周年を盛大に祝う
在伯読谷村人会(阿波根直仁会長)は、八月二十二日に、沖縄県人会ホールを会場に、創立三十周年記念式典と祝賀会を開催いたしました。
式典には読谷村から議会及び執行部代表そして、文化芸能団(岳原宜正団長二十一人)が参加、母村からの来伯とあって大歓迎を受けました。
式典では、初めに村出身戦没者の本格的な慰霊法要が営まれました。
また、会発展に尽力したとして、比嘉徳太郎・知花広繁・新城勝常・知花千恵子の各氏に感謝状が贈られました。
祝賀会には村文化協会から参加した文化芸能団(十五人)が熱演を繰り広げ、会場を埋めた約七〇〇人の観衆から盛んな拍手を受けました。
文化芸能交流団の一員として 國吉真希(読谷高校)
私は、八月十七日から二十九日までの間、在伯三十周年記念式典のため文化芸能交流団の一員としてブラジルに行くチャンスに恵まれ、読谷村の心をしっかり伝えてくるんだという気持ちで、沖縄の地を発ちました。
二十六時間の飛行時間は大変でしたが、村人会の皆さんの歓迎の横断幕を見たとき、胸は熱くなり、疲れもふっとび、本当に来てよかったという気持ちでいっぱいでした。
芸能団一行の宿泊先が、私の祖父宅とあって、その家族と会うのが楽しみの一つでもありました。毎日の食事はレストランに行ったり、村人会の皆さんが協力して肉料理や豆料理・沖縄料理を作ってくれ、果物も多く、豊富な食文化にふれて大満足でした。
二十二日、いよいよ村人会創立三十周年記念式典並びに村出身戦亡者慰霊法要に参加しました。式典に先立ち戦亡慰霊法要では、献楽儀でブラジルの方の十七八節の歌・三線が演奏されました。そこにはブラジルという世界はなく、まったくの沖縄、いやそれ以上ではと感じさせられる不思議なオキナワがあり、鳥肌が立ちました。
祝賀演芸プログラムはブラジル側芸能団と私たち文化芸能団との一部・二部構成でありました。会場はあふれんばかりの村人会や県人会の方々が私たちの踊りを一つひとつ食い入るように見ていました。特に一世の方々の満足そうなお顔を見た時、いくらかでも私たち芸能公演団の役目を果たすことができたかなと思いホッとしました。また、言葉もわからない二世、三世の子供たちが一生懸命音感をたどり、踊っている姿を見ると同郷の血が流れていることが実感しました。