読谷の自然(42)鳥類【旅鳥】頭の赤いシラサギ ーアカガシラサギー(サギ科)
大きさは四十五㎝とチュウサギやコサギよりもやや小形のサギです。夏羽は頭部や胸部が濃い赤褐色になり、背中は紺色がかります。冬羽は頭部から背中にかけて赤みを帯びた茶褐色の模様がでますが、飛んだ時には目立たなくなり、他のシラサギと区別がつかないことがあります。警戒心が非常に強く、人の気配がするとすぐに飛び去ります。
本種は中国北東部からマレーシア、ボルネオまで分布し、北方にすんでいるものは、冬季に南方へ渡りを行います。国内では渡りの中途に迷行するようにまれに観察される鳥で、県内でも冬季にごく少数が観察されます。主に河川や水田、湿地、農耕地、草地などで見られ、甲殻(こうかく)類、昆虫類、魚類などをエサにしています。
村内では比謝川沿いの湿地や農耕地で冬季に観察されます。
文・沖縄県立博物館学芸員 嵩原建二