読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1999年11月発行 広報よみたん / 16頁

読谷紅イモによる”絹ショール染め”

読谷紅イモによる”絹ショール染め”

 紅イモは、食用あるいは菓子・アイスクリーム等に使用され、その用途は健康食品としてさまざまな活用が図られています。特に読谷紅イモは市場でも高い評価を受けております。
 昭和五十八年度に糸見本として染めたことがあり、今回、読谷紅イモからアントシアン色素を抽出し絹ショールを染めてみました。アントシアン色素は加熱に弱く、色素が分解、またアルカリ性にすると同じように分解し、染色に適しません。色素を抽出する方法は特別な方法で行い、使用できる媒染剤(色素を繊維に反応させ固着させると共に発色させる役割)も限られ、一般的な植物染料による染め方とは異なります。
 アントシアンを含む植物(紫色系統~赤色系統)で染め色は他の植物染料では得られない独特の色で、特に女性が好む色が染まります。今日の技術では、麻・木綿に染めることはできません。
 今後、読谷村の特産品として研究を重ねて紅イモ・ハイビスカス・ナス等を用いて商品開発をしていく予定です。
 村民の皆さん、伝統工芸センター(読谷山花織事業協同組合)において紅イモ・ハイビスカスの花で染めた絹のショールを展示していますので、ご覧ください。
読谷山花織協同組合 理事長 新垣 隆

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