謹んで新年のご挨拶を申し上げます
読谷村教育長 伊波清安
2000年の幕開けを迎え、村民の皆様にも一段と心改まり、晴れやかな希望と期待に胸躍らせていることとお慶び申し上げます。例年のスタートと違い、ミレニアムの序幕ですので、20世紀の負の課題を全て清算して、新たな百年の計・千年の大計を夢みて、力強く踏み出したいものです。
ところで、過ぎし20世紀は筆舌に尽くしがたい変化の激しい百年でありました。科学技術の進展に伴い情報化・国際化も進み、国内外の政治・経済・教育・文化、さらには、社会の制度や生活習慣・風俗等に至るまで日進月歩の目まぐるしい激動の歴史を歩んできました。21世紀はさらに先行き不透明だといわれますが、地域や社会を動かすのは私たちの構え如何ですから、心して平和で・豊かな住みよい社会づくりに努めたいものです。
昨年は村民待望の文化センターも完成しましたので、文化村づくりにますます弾みがかかる飛躍の年になりそうです。そこには、あらゆる芸能活動の拠点となる鳳ホールと、村内各団体や地域住民のだれもが、いつでも利活用できる「ふれあい交流館」や研修室が完備されております。生涯学習の意義が理解され、拡大しつつある村民ニーズにも十分対応できる施設であると確信しております。
本村には数多くの伝統文化がいきづいており、多くの村民に親しまれ、誇りと愛着をもって取り組まれております。今後、この施設をフルに活用することによって、文化の創造・発信・普及がますます盛んになり、文字通り文化のセンターとしての役割が充実発展していくものと期待されます。ご利用に当たっては新たに設置された文化センター課にお立ち寄りください。
なお、教育委員会では、5つの課があって、それぞれ多岐にわたる事業を展開し、村民のご協力を得て実り多い成果をあげてきました。ちなみにその中から主なものいくつかをを紹介いたします。まず教育総務課では、喜名小学校の校舎全面改築に着手し、新しい教育に対応できる機能性豊かな施設を完成させてきました。
学校教育の面では、読谷小学校の吹奏楽・古堅中学校マーチングバンド等が県代表に選ばれ、九州大会や全国大会に派遣され金賞を獲得しております。渡慶次獅子舞クラブが栄誉ある博報賞を受賞するなど文化面の活躍がめざましい年度でした。また、全県一斉に行われた達成度テストにおいても、各小学校とも県の目標数値を上回りトップクラスの成績を納めました。
生涯学習課では、これまで社会教育活動の拠点として、30年の長きにわたり村民に親しまれてきた旧中央公民館を閉館することになりました。昨年10月から「ふれあい交流館」に名称がえし装いも新たに、事業企画も新たにし、村民のご来館をお待ちしております。なお、村民待望の村立図書館も完成させましたので、4月からのオープンに向けて、内部充実に努めているところです。
千年紀を境にして、教育の面でも大きな改革の波が迫ってきております。人間教育は学校完結型でなく生涯にわたって社会全体のなかで行われることが基本になります。学校教育の面では特に「心の教育」が重視され、「ゆとり」と「生きる力」の育成が強調されております。教育の制度や、指導内容・指導方法等も変わってきますので、今後ますます地域・社会・学校・父母等の連携強化が必要になってきます。いかなる時代にも対応できる児童生徒の育成のために、相互に協力体制を整え、教育環境の整備に努めていきたいものです。今年も実り多い良き年となることを祈願申し上げながら、年頭のごあいさつといたします。
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