読谷村文化協会設立五周年記念公演
創作オペラ「ゆしやつぃる」
読谷村文化協会(岳原宜正会長)は、設立五周年を迎えるにあたって、創作オペラ「ゆしやつぃる」を三月二十五日・二十六日の両日に渡って文化センター鳳ホールで公演し盛況を博しました。
文化協会では、三年前に吉屋チルーシンポジウムを開催、悲劇の歌人吉屋チルーを題材に、西洋文化と琉球文化をドッキングさせた創作オペラの企画を暖めてきました。
このオペラは瀬名波出身のテノール歌手、知花章さんの脚本、演出、作曲によるもので、キャスト、オーケストラともに村民が出演、読谷に新たな文化の一頁が加わりました。
このオペラは四幕で構成され、第一幕では、読谷山間切久良波で八歳になるチルーが尾類アンマーに身売りされる場面に始まり、比謝橋で「恨む比謝橋や…」と琉歌を詠むチルー。第二幕では、一転してきらびやかに着飾ったチルーが登場、仲里按司と出会う場面。歌会でのチルーと若侍とのやりとりはユーモラスで会場を大いに沸かせました。第三幕では自害するチルーに深い悲しみを誘いました。第四幕では茶屋御殿の命名に思案する仲里按司にチルーの歌が聞こえ、その幕が下りました。
最後に総キャスト七〇人余が舞台で紹介され、出演者らは成し遂げた満足感を満面に表していました。