今、改めて国民年金の意義を認識
我が国の国民年金などの公的年金制度は、昭和三十六年の国民皆年金の達成以来、数次にわたる改正により制度の充実が図られ、今日では、おおよそ、加入者数七、〇〇〇万人、受給権者数二、六〇〇万人、年金総額は三四兆円にも達しています。
また、平均的な高齢者世帯の所得の中で、公的年金の占める比率は六割以上であり、公的年金だけが収入の全てという世帯は、高齢者世帯の半数にも上ります。
このように、公的年金制度は高齢者の所得保障の主要な柱として、国民生活に欠くことのできない極めて重要な役割を担っていると言えます。国民年金などの公的年金は、国が責任をもって運営している制度であり、一生涯年金を受給できる終身年金です。
そして、その年金額は、物価が上昇しても実質的な価値が維持されるように、毎年の物価の変動に応じて改められ、生活に必要な費用を確実に保証しています。
貯蓄や私的な保険では、これらを確実に保証できる制度はありません。公的年金は、所得不安のない安心した老後生活を支える役割を果たしているのです。
国民年金などの公的年金が、このように生涯にわたり確実な給付を可能にしているのは、現役世代の全員が必ず年金制度に加入することによって、安定的な保証集団を構成し、高齢世代の年金給付に必要な財源を現役世代が支えるという世代間扶養の仕組みをとっているからです。
また、人口の高齢化に対応し、公平・公正な制度を確立する観点から、少なくても五年ごとに制度の見直しを行い、所要の措置を講じて、これからも制度を維持する努力を怠ってはなりません。
【問い合わせ】
保健年金課国民年金係
℡九八二ー九二一二