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2000年8月発行 広報よみたん / 13頁

沖縄の美(9)読谷村立美術館収蔵品 青緑漆喰籠「赤犬子の里」

沖縄の美(9)読谷村立美術館収蔵品
青緑漆喰籠「赤犬子の里」

松田勲作。一九八九年。デイゴ、堆錦・螺鈿・沈金・箔絵。一八×三四×三四㎝。
 作者の松田勲氏は、読谷村生まれ。沖縄工業高校漆工科を卒業後、国内有数の漆器の産地、和歌山県黒江で約四年間修業を積む。現在、通産大臣認定伝統工芸士、県無形文化財伝承者(螺鈿)。沖展会員。
 この作品は、食物を盛る器で、青緑漆塗りに、本村の風物をテーマに加飾の各技法が使用されている。蓋上に堆錦で残波岬、蓋側面に箔絵で座喜味城跡、赤犬子、漁業、闘牛が描かれ、蓋裏には螺鈿で残波大獅子が描かれている。身の外側面には、沈金でイジュの花に戯れる蜜蜂が描かれ、中には三線から音が広がるイメージを螺鈿で表している。青緑漆に補色の朱漆がアクセントとして使われ、優美な洒落た作品となっている。

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