沖縄の美(14)読谷村立美術館収蔵品
龍巻花瓶
新垣栄用作。一九九九年。高さ四一㎝、口径一六・五㎝。
作者の新垣栄用氏は、那覇市壺屋の窯元に生まれ、一九歳より作陶に従事。一九五一年頃独立。一九九七年読谷に窯を移す。一九九一年通産大臣指定伝統工芸士に認定される。一九九三年日本民芸公募展入選。一九九五年安谷屋正量賞受賞。一九九六年労働大臣より卓越技能章「現代の名工」表彰。一九九九年黄綬褒章受章。沖展準会員。壺屋荒焼の伝統を継承し、その卓越した技が高く評価されている。
この作品は、釉薬を使わず焼き締める荒焼の花瓶である。盛り付け技法で雲龍と縄目文、波文が施され、窯変の景色とともに伝統的な荒焼の良さが生かされている。