ハンセン病と人権を考える会
三月二日、社会福祉センターホールで「ハンセン病と人権を考える集い」が開催され、村民一三〇人余が熱心に耳を傾けました。
呼びかけ人代表の仲宗根盛敏氏は、「ハンセン病は本当に恐ろしい病気のイメージがありました。治る病気であることも知らず、その無知を恥じ、お詫びしたい。らい予防法(旧法)から九〇年の歳月が経て、やっと一九九六年に廃止されたものの、いまだ社会的偏見、差別が根強い。」と経過説明を述べました。
牧野正直(邑久光園園長)からハンセン病の歴史や病状について説明がなされ、「昭和一八年に特効薬プロミンが発見され治癒されるようになりました。全国一三施設で職員に感染した事例はありません。この病気は感染力の非常に弱い大したこと無い病気です。」と強調しました。
国家賠償訴訟団の西太郎弁護士は、その人権回復を求めて熊本地裁で五九〇人が原告となり係争中であり、その支援の訴えがなされました。
原告として回復者の金城幸子さんは、八歳の入所時から施設で見聞きしたこと、動物扱いされ、自殺者も引き取り手がなく、退園してもこのことは誰にも話せないこと等、悲惨な体験を切々と語り「私達が受けた差別や迫害は口悔しく無念であり、真の名誉回復を願います。」と述べました。
参加者は、身近な人権侵害に胸を痛め、重い空気に包まれる中、最後に決議文が読み上げると大きな拍手で賛同の意を表し、支援の声があがりました。