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2001年8月発行 広報よみたん / 13頁

読谷村の文化財(5)梵字碑

読谷の文化財(5)梵字碑

 梵字碑は読谷村字渡具知、比謝川河口の断崖台地上のメーヌハンタと呼ばれる場所にあり、現在泊城公園内となっています。
 石碑には「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」と読める梵字五文字が刻まれています。この五文字は大日如来の真言で、全宇宙の生成要素である五大(地・水・火・風・空)を意味しており、この五大が揃っていることは一切のものの成就を意味し、魔障を退散させる力があるとされています。渡具知区では旧暦九月の御嶽ウガン時に拝んでいます。
 石碑の石材はいわゆるニービヌフニ(細粒砂岩)で、高さ約四十五センチです。この梵字碑の由来については、いつ・だれが・何のために建てたのかまったくわかっておりません。これまでの調査研究によると十六世紀前半の日秀上人関係者による建立ではないかと推測されており、河口と海を見渡せる場所に立地することから主に航海安全を願うためのものと思われます。
 (文化振興課 仲宗根 求)

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