最優秀賞
読谷中学校三年 比嘉大
今だからできる事
「光陰矢の如し」月日は飛ぶ矢のように速く過ぎさるという意味です。この言葉には「だから限りある時間を有効に使いなさい」ということも含まれてると、思います。
中学に入学し、二年が過ぎましたが、時間は確実にどんどん進んで行きました。そこで、ふと「この過ぎ去った学校生活は充実したものだったのか」と思いました。確かに小さくとも良い思い出は数多くありましたが、中学校生活をまとめて語れる程のスケールの大きく深い思い出はありませんでした。それで、多くの行事の中心で生徒のために活動している生徒会こそが充実した時間を使っている素晴らしい所だと気づき生徒会役員になりました。
生徒会は会長を中心に活動が行われます。しかし・行事や交流といったことは役員で行っていきます。大きな行事がある場合一月ほど前から準備にとりかかるのでほとんど毎日活動していることになります。
就任直後は作業も多く感じその上不慣れで能率も悪かったので部活もできず帰る時刻もかなり遅くなりストレスもたまってきました。でも、作業にも役員とも慣れてくると、スムーズに進んでいくし、会話もはずんできたので時が立つのも忘れる程熱中してきました。
三月に行われた「卒業を喜ぶ会」や「卒業式」は初めての大仕事ということもありましたが、卒業生にとって主役であり最後の行事なので張り切る気持ち以上に大きなプレッシャーがありました。前日も遅くまで作業しなければならずもどかしさを感じさせられましたが、当日、式が無事終わり泣きながら門を出ていく卒業生を見ていると、「成功してよかった。」と感動し、今まで頑張ってきた甲斐があったと、報われた気分になり、心が満たされたような、充実した気分になりました。
新学期に入り、「ちゅら島環境二一」という全県の中学校の代表校が集まって行う討議の進行役である議長団の一人に任されました。約八百名集まる会場での議長というので緊張もしましたが「無理に上手くやろうとしなくていい、失敗しなければそれでいい。」とおもうように緊張しないようにしました。おかげで落ち着いて進めていくことができ他校の環境保護についての参考になる取り組みを聞ける程のゆとりももてました。大舞台で無事行うことができた議長、各学校真剣に取り組まれている環境についての発言、終了後の安心感一時間半の出来事でしたがどれもいつまでも心に残る思い出となりました。
中学生としての本分である学習についても自分なりにやっているつもりです。授業中にできる限り理解し、覚えるように努力しています。一番力を入れているところは発表することです。完全に理解している事でもまったく自信の無い事でも積極的に発言する事で授業も活発になり印象深く残り、より確実になったり次回から絶対間違えないようになると思うからです。
生徒会役員をして得たメリットそれは毎日何かのために尽くし役立っているという充実感をもって学校生活をおくることができることと文章を書き大勢の人の前で話す機会が増え度胸や国語の能力がついてきたことです。確かにその分だけ部活や自由な時間が削られるデメリットもありますが、今のほうが以前より有効に時間を使えている気がします。今は休む暇もろくに無く大変であっても時がたてばいろんな体験を通して自分自身が成長するという素晴らしい収穫になるからです。
地区総体も終わりこれからは受験勉強一筋でいくという人も数多くいるでしょう。目標を持つことはいい事です。でも確かに人生を左右するといっても過言ではない程大きな壁ですが行われるのは二日間でわずか五時間です。
受験に力を入れることは決して悪いとは言いませんが勉強をしながら今、何か自分が一番やりたい事を、今しかできない事をやり新しい道をひらき探してみませんか?