読谷の自然(72)
昆虫類【トンボ類】~リュウキュウルリモントンボ~
(モノサシトンボ科)
通常うっそうとした森林地域にある水のきれいな渓流にすむモノサシトンボの仲間です。大きさは腹部の長さが三六~四四㎜の細長いトンボで、奄美諸島と沖縄諸島だけにすむ固有のトンボです。分類的にはそれぞれの地域ごとに亜種に分けられ、沖縄諸島産はリュウキュウルリモントンボ、奄美諸島産はアマミルリモントンボとされています。
未成熟の個体は雌雄とも黄色味がありますが、雄は成熟してくると青い色になります。雌は通常成熟しても黄色味がありますが、中には雄のように青い色になるものもいます。
ヤゴは浅くて水の流れのゆるやかな所につもった枯れ葉の中や渓流沿いの小さな浅い水たまりのある場所などに見られます。
読谷村では比較的に森林地域が残されている村東北部の
基地内(弾薬庫周辺)にある河川沿いや長浜川上流部などでみられます。
文:沖縄県立博物館学芸員 嵩原建二
写真:沖縄県ミバエ対策事業所 小浜継雄