読谷村史戦争編を発刊
盛大に祝賀会を開催
四月二十三日、読谷村総合福祉センターホールにおいて『読谷村史』第五巻資料編4「戦時記録」上巻の出版祝賀会が開催されました。
祝賀会には、これまで字毎の実態調査を行った戦災実態調査員や執筆等に関わった関係者二〇〇人余が集い、その発刊を喜びました。
宮城伝編集委員長は、「戦争編は上下巻として編集していますが、今回その上巻を発刊しました。本巻では、近代日本と戦争、太平洋戦争と沖縄、読谷村民の戦争体験の三部仕立てになっています。この戦争編は十四年前から各字で聞き取り調査を実施してまいりました。戦後五七年が経過しており、今回の発刊は遅い感もありますが、今出さないと私たちが体験したあの悲惨で人間性を完全に否定した戦争体験を残すことができません。村史という形で村民全体の戦争体験として後世に残すことは大きな意義があります。」と述べました。
安田村長は、「村史をまとめるにあたり歴代の編集委員長を中心に編集委員の皆さんと関係職員に感謝を申し上げます。村史の取り組みの前段は曽根信一先生にお願いしてその後、編集体制を整え本格的に取り組んでまいりました。今回戦争編が発刊できたその裏には今日ここにご出席いただいた皆さんが自分自身の戦時体験を検証しながら関わってきた賜と思います。」と感謝を述べました。
また、前編集委員長の比嘉隆教育長、儀保輝和村議会議長の祝辞、岳原宜正元編集委員長が乾杯の音頭を務めるなどそれぞれ編集に携わった思い入れを述べました。
今回発刊した『読谷村史』第五巻資料編4「戦時記録」上巻は、B5判八三六頁で付録として『読谷山村の各字戦時概況図及び屋号等一覧表』(一七五頁)を付けており、特に市町村史では初めてCDロムによる検索ができることが特色です。