読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2002年6月発行 広報よみたん / 13頁

読谷村の文化財(15) 瀬名波ガー

読谷村の文化財(15)
瀬名波ガー

 瀬名波ガーは瀬名波川平の長浜へと下る県道六号を海岸へと降りた所にあります。海岸では岩陰から水がコンコンと湧いており、今でも海水浴などの行楽時には盛んに利用されている泉です。
 瀬名波の人々は水道が普及する前はここの水で洗濯や水浴をしました。また、正月には若水をくみ、赤子が生まれた時には産水をここからくみました。現在でも瀬名波区では水の恩に感謝するため大切にし、拝んでいます。
 また、沖縄の古い歌謡「おもろさうし」に
一 瀬名波とむかちがよ
  瀬名波ゑけりしやがよ 又 瀬名波川坂に
  瀬名波磯坂に
とあります。
これは瀬名波川坂(川平)で、とむかち(人名)兄様がたたずんでいるよ。という意味ですが、地名からして瀬名波ガーに降りる旧石畳の坂道のことでしょう。このオモロから川坂(川平)が昔の人々にとってもオモロに詠むほどの絶景で、瀬名波ガーへの坂道を行き来する人々の姿が想像できます。川平にはおもろの風景がまだ残っていると言えます。
文・文化振興課 仲宗根求

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