読谷村の文化財16
吹出原遺跡
長浜集落内陸側の標高八十メートルの高台に吹出原遺跡があります。見晴らしの良い場所で、北には伊江島、本部半島が見えます。
このあたりはグシクヌウチと呼ばれ、セジ(霊力)が高い場所と伝えられています。周辺には拝所の「ティラヌチジ」、交易品を保管したと伝わる洞穴「トーガミーヤー」、「長浜ヤラジャー」「瀬名波ヤラジャー」と呼ばれる岩山があります。発掘調査をおこなってみると、縄文時代からグスク時代までの長い年月の間、人々が住んでいたことがわか
りました。
縄文時代の地層を調べてみると、人々は竪穴住居に住み、炉で火を使い、魚や貝を食べています。また、特別な人が身につけたと思われる飾り物(写真の蝶形骨製品)もありました。
座喜味城よりも約二百年程古い地層からは、掘立柱建物の柱穴がみつかりました。建物のいくつかは穀物を蓄えたと思われる高床倉庫もあります。
(文・文化振興課 仲宗根求)