読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2002年9月発行 広報よみたん / 13頁

読谷村の文化財(18) 赤犬子宮

読谷村の文化財(18)
赤犬子宮

 赤犬子宮は県道六号のバス停「楚辺入口」近くから坂を上った所にあります。この場所は赤犬子終焉の地で、楚辺ではアカヌクーと呼び、五穀豊饒をもたらす神として祀っています。宮から南をみると現在はトリイ通信施設がみえますが以前の楚辺旧集落です。アカヌクーは背後から集落を抱きかかえるような場所になります。
 楚辺区では旧九月二十日には「アカヌクウガン」(「アカヌクスージ」ともいう)をおこない、五穀をお供えし豊饒を祈ります。
 赤犬子は今から約五百年前の人物と伝わっており、沖縄の古い歌謡集の「おもろさうし」には「あかのおゑつき」、「あかのこ」などと登場します。赤犬子は沖縄各地を旅するおもろ歌人だったようです。今では琉球古典音楽の鼻祖として崇拝されています。
 現在「読谷まつり」にはアカヌクーから赤犬子ウスメーとして神をお招きし、琉球古典音楽大演奏会を開き、三月四日の「さんしんの日」にはまず、ここアカヌクーにて「かぎやで風」が演奏されます。読谷は赤犬子ゆかりの地として名を馳せています。
文・文化振興課 仲宗根求

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