読谷の自然80
昆虫類【ヤンマ類】22
~ギンヤンマ~(ヤンマ科)
体長は六五㎜内外で、後ろばねの長さは四八㎜内外のトンボで、雄の腹部は第二節から三節にかけて青い色になります。最もふつうに見られるヤンマ類で、出現時期は二月下旬から十二月までと長く、また、成虫は飛翔力があり、水辺を離れて人家周辺でも見られます。幼虫は平地の池や水田、排水溝など人工的な水たまりなどにも生息します。産卵は雌雄連結したままや雌単独で、水中の植物組織の中や湿った土の中に行います。
本種の分布は、国内では九州から北海道まで全国的に生息し、国外では中国や朝鮮
半島、台湾、海南島、東南アジア、インド、アフガニスタン、北アメリカ、南ヨーロッパなどに広く生息しています。
県内では沖縄島をはじめ、大部分の島に生息しており、村内では農耕地周辺の水路わきや河川沿い、湧水地周辺などでふつうにみられます。
文:沖縄県立博物館
嵩 原 建 二
写真:沖縄県ミバエ対策事業所 小 浜 継 雄