読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2003年2月発行 広報よみたん / 11頁

沖縄での研修 アルゼンチンとの架け橋に 田場典秋

沖縄での研修
アルゼンチンとの架け橋に
     田 場 典 秋

 僕は田場典秋です。アルゼンチンから来ました。日本についたのは六月の二十六日です。沖縄に来てたくさんの親せきに会って、とっても親切にしてもらったのが一番うれしかったです。おかげ様でさびしい思いをしないですみました。
 七月一日からヒスパニック文化センターで研修を始めました。そこで午前中は日本語の勉強をして漢字や新しい言葉を覚えることが出来ました。午後から沖縄の色々な文化を勉強しています。三線を習っていて、初めはちょっと難しかったですがだんだん弾けるようになりました。それで三線の楽しさがわかるようになりました。
 アルゼンチンでも勉強をし続けたいと思います。書道もやりました。心をこめて書いた字はとってもよかったです。それからすみ絵もやりました。たった一本の筆で何でも書けることにびっくりしました。
 八月になって新しい研修生がやって来て授業も楽しくなりました。スケジュールが変わって陶芸をやりました。シーサーや魔よけを作るのがとっても楽しかったです。学校ではITの勉強をしてフォットショップやイラストレータや色々なプログラムを使えるようになりました。ホームページも作ることが出来ました。これから研修生のホームページも作りたいと思っています。
 九月なって紙粘土をやりました。変わったシーサーやマリア様も作りました。時間をかけてていねいに色をぬるのが一番難しかったです。先生が色々なイベントで作品発表をしてくれたのがうれしかったです。それから写真の勉強をはじめました。沖縄の美しさを写真にとってアルゼンチンの皆様に見せて上げたいです。あっという間に半分の研修がすぎました。残りの三か月は琉球新報と嘉手納町のマルティメディアセンターで研修を始めました。琉球新報で写真をとっています。写真部の社員の人たちは親切にしてくれてとっても楽しいです。それから色々なアドバイスをしてくれていい写真がとれるようになりました。何回も新聞に写真がのりました。取材に出て沖縄で起きていることも分かります。マルティメディアセンターをそれまで利用してきて、十月からはセンターで利用する人のために働いている人に会うことが出来ました。皆さんは一生懸命センターを利用する人たちのために働いています。僕は初めてセンターを利用する人たちにセンターの案内や説明をしてあげました。コンピュータの使い方も教えてあげました。
 研修では色々なことを学びました。それからたくさんの人達と出会って色々な話をして沖縄の事を知る事ができました。
 僕はアルゼンチンで生まれた日系人です。二つの文化で育ってきました。でも沖縄の文化のことはあまり知りませんでした。沖縄に来て日本語の勉強が出来て、沖縄の文化を学び、たくさんの人たちに出会ってとってもうれしいです。読谷村の皆様、僕を受け入れてくださってどうもありがとうございました。そしてお世話になっている親せきの皆様にもどうもありがとうございました。おかげ様で沖縄で勉強が出来て父母達が生まれた島を見ることが出来ました。
 そして自分が心のどこかで島人である事が分かりました。沖縄で勉強をしたことを忘れないでこれからも沖縄とアルゼンチンの人たちの関係をもっと強くしていくためにかけ橋になろうとおもっています。どうもありがとうございました。

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