読谷村の文化財(23)メーダグシク
メーダグシクは比謝橋近くの川沿いの丘にあります。丘の周辺は絶壁となっており掘り込みの墓があります。丘は絶壁に囲まれており容易に登ることはできません。発掘調査はまだおこなっていませんが今のところ石垣は見つかっていません。
メーダグシクの地表面からは十二世紀頃の南島須恵器、十五世紀頃の中国製陶磁器片が採集されています。この時代、地形のけわしいこの丘に誰かが住んでいたものと予想できます。
その他、比謝川沿いにはグシクと呼ばれる場所がいくつかあり、河口にはトゥマイグシク、上流には屋良グシクがあります。長田川近くにはウフグシクがあり、メーダグシクは比謝川を利用した水運時代の要衝の地なのでしょうか。
今後の調査が待たれます。
文・文化振興課 仲宗根 求