二〇〇三年度予算編成方針
一、基本方針
二〇〇三年度の予算編成を行うにあたり、国及び地方公共団体の財政をめぐる情勢の把握と予算編成の基本的な考え方について確認しあい、共通理解のもとに編成作業を進めていくことが大切であり、ここにその方針を示すものであります。
二十一世紀を迎えた今日、わが国は、急激な情報化社会の進展、少子・高齢化の進行、経済構造の変化、国民の価値観や生活様式の多様化など様々な分野において構造的な変化に直面しています。
また、財政収支についても、バブルがはじけた一九九二年度以降景気が停滞し、一層厳しさを増す中、公債費の発行増加に加え、税収が毎年減収するなど極めて深刻な状況にあります。
このような財政状況の中で、政府は二〇〇三年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針において、二〇〇二年度に引き続き歳出改革の一層の推進を図ることとし、一般歳出及び一般会計歳出全体について実質的に二〇〇二年度の水準以下に抑制することを目標に、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を越えた予算配分の重点化・効率化を実施し、二〇〇二年度の「国債発行三〇兆円以下」の基本精神を受け継いで、国債発行額の三〇兆円からの乖離をできる限り小さくするように努めることとされた。
一方、地方財政は、地方税収入、地方交付税の原資となる国税収入の低迷等により引き続き大幅な財源不足が生じるとともに、数次の景気対策による公共事業の追加や、減税の実施などにより、二〇〇二年度末で、借入金残高が一九五兆円に達すると見込まれるなど極めて厳しい状況にあり、その健全化が重要な課題となっているところであります。
本村の財政においても、国庫支出金や地方交付税等、大幅な国庫依存体質(二〇〇二年度五二%)にあることから、国の財政状況の影響を大きく受けることは必至であります。これまでの主要プロジェクトとして新庁舎や文化センター事業などが上げられますが、今後も村道牧原線整備事業をはじめ、先進農業支援センター整備事業、下水道事業等が計画されております。事業の大型化や各種施設の増加に伴う経費の増大、借入金の増加に伴う元利償還金の増加、さらには住民に身近な社会資本の整備、総合的な地域福祉施策の充実、その他複雑多岐にわたる行政需要や人件費・扶助費等の義務的経費の増加が避けられない状況にあります。反面、村税・地方交付税の伸びは期待できず、財政構造の硬直化が懸念され、慎重な運営管理が必要とされております。
第三次基本構想を実りあるものにするためにも、中長期的な財政見通しの下に、適正運用に努め健全な財政運営を推進していかなければなりません。
このような取り組みに対応するためには、これまでにも増して徹底した経費の節減と予算の効率的運用に最大の努力を払われるよう期待するものであります。 限られた人員と財源の中、今回、特別職の給与及び管理職手当を減額して参ります。
多様化する村民ニーズや緊急かつ重要な政策課題に的確に対応していくためには、将来を見据えて整理すべき事業は思い切って整理し、その余力を伸ばすべき分野に重点的に配分するスクラップ・アンド・ビルドを徹底する必要があります。
最小の経費で最大の効果を挙げることを原則とし「ゆたさある風水 優る肝心 咲ち誇る文化や 村の指針」の実現に向け、次に掲げる重点施策が実現できるよう、二〇〇三年度の予算編成をいたしました。
二、重点施策
○読谷飛行場転用事業の推進
○軍用地跡地利用の推進
○保健・医療・福祉の連携推進