渡慶次小学校で
国民学校の卒業式を挙行
三月二十日、平成十四年度渡慶次小学校卒業式(喜屋武洋子校長)が同体育館で開催され、八三人の児童が慣れ親しんだ学舎を巣立ちました。
通常の卒業式に引き続き、昭和二〇年渡慶次國民学校初等科卒業証書授与式が挙行され、沖縄戦で卒業式ができず卒業証書(当時校長・久場里一)を受けられなかった五四人の中から、今回一九人(昭和七・八年生)が出席し、緊張した面持ちで証書を受け取りました。
卒業証書には、「國民學校初等科ノ課程ヲ卒業セシコトヲ證ス 昭和二十年三月二十三日 中頭郡讀谷山村渡慶次國民學校長久場里一」と記されていました。
卒業生を代表した儀保盛市氏は、「恩師のほとんどが他界されましたが、五八年ぶりに卒業証書を受け感激で目頭が熱くなります。戦後の一コマが一つ終わった感がありますが、この証書は額に入れて飾り、孫たちに沖縄戦の事を語り平和の尊さを教える教科書にしていきたいと思います。」と感謝を述べました。
卒業の歌では、会場の参加者全員で「あおげば尊し」を歌い、ハンカチを目にあてる姿が見られました。