保育の窓八
沖縄初のランチルーム
「ただいま!」元気のいい朝のあいさつ。
この地に立つ南保育所に足を踏み入れること、六か月振りです。
吹き抜けの「体育館みたい」な広いホールから「ぼくたちの部屋」「わたしたちの部屋」に通じる。「広いね」「きれいだね」と喜ぶ子供たちがあり、「私も住みたい!」という大人がいました。
「ぼくたちの保育園が壊れていく」と、不安と寂しさで心を痛める経験をした子供たちが、保育所に帰ってきたのですから嬉しいはずです。そこには、公立では沖縄初のランチルームがあります。
円形窓がいくつもある引き戸で仕切られた部屋がランチルームです。
ピンク色のまるい各テーブルの上には、きれいなお花が毎日飾られ、栄養士の優しい心遣いも嬉しい。
真っ赤な帽子に真っ赤なエプロン姿と、黒の帽子のエプロンで個性豊かに働く調理員の姿には、「食べもの文化」編集長の安藤節子先生も「格好いい!」感激されたほどです。
厨房から、「いいにおいが漂い、緑・赤の野菜や大小の魚などの材料や、調理する姿が見られます。また、水の音・「トントン」調理する音が聞こえる環境も大事と言われる。
できあがった料理が、きれいに盛りつけられると、ランチルームがオープンです。かわいい子供たちが読谷のヤチムンの食器に触れながら、お友だちや保育者と一緒に楽しいお食事です。こぼしながも「自分で…」。手づかみを体験しながら上手に食べられるようになります。
読谷村の子供たちが安全な物を楽しくよく噛んで食べて、健康な心と体をつくろう。「元気よく世界へ羽ばたけ!」「健康な心と体は、離乳食から」と、保育所から発信し、育ちを保障してあげたい。
どうぞ、南保育所を見にきて下さい。
(文・南保育所 山内敏子)