読谷村の自然(84)
昆虫類【チョウ類】24
~モンシロチョウ~(シロチョウ科)
現在では日本全土に普通に見られるチョウですが、もともとはヨーロッパに広く分布し、北アメリカやオーストラリアなどにも野菜の移入とともに帰化して、現在では世界の広い範囲に生息しています。国内には十四世紀頃にアブラナ科の野菜とともに移入され、帰化したと考えられていますが、海を渡る飛翔力もあり、海を越えて分布地を広げてきたとの見解もあります。沖縄島に入ったのが一九五八年頃で、先島諸島に入ったのが一九六六年頃とされていることから、本種の好むアブラナ科の野菜とともに移入され、帰化した可能性があります。また、沖縄では冬から初夏に多く、夏には姿が見えなくなります。
雌は雄に比べて翅表面の黒色斑紋が大きく、全体的に黒色を帯び、昆虫の可視光線域とされる紫外線では、雄は黒色に見えます。
幼虫はキャベツや大根畑などで多く見られ、卵はアブラナ科植物の葉のうらに一個ずつ産み付けられます。幼虫は卵殻や食草の葉を食べて大きくなり、春季の世代では十~十四日で体長二八㎜の終齢幼虫に成長します。
成虫は各種の花に訪れ、吸蜜を行いますが、紫や黄色の花を好んで利用し、赤い花にはあまり行きません。
文・沖縄県立博物館
嵩 原 健 二