読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2003年8月発行 広報よみたん / 5頁

川の水よ太陽よ 読谷小五年 知花かおり

川の水よ太陽よ
  読谷小五年 知花かおり

「わあ、冷たくて、気持ちいい」
がまの中を流れる水
この冷たさは いつからだろう
何年も前から
わたしたちを いやしてくれた
戦いの間も
同じように流れていたのか
きっと
この冷たい水音を だれも聞かなかった
だれも川の水のかがやきに気づかなかった
川の水だって聞きたくなかった
いつも見守っていた人間の
ばくげきで流れる血の音なんて
鉄ぽうでうたれて苦しむ声なんて
でも 川の水は聞いてきた

「わあ、まぶしくて、あたたかい」
がまから出てながめた夏の太陽
このまぶしさは いつからだろう
何年も前から
わたしたちを てらしてくれた
戦争の間も
同じようにかがやいていたのか
きっと
太陽なんて だれも見なかった
だれもこのまぶしさに気づかなかった
太陽だって見たくなかった
いつも見守っていた人間が
おたがいを殺し合うところなんて
弱い者をいためつけるところなんて
でも太陽は見て来た

川の水よ
今 争いに苦しんでいる所に流れ
冷たい水をのませてほしい
元気のない子に
ミルクがなくて泣いてる子に
平和をのぞんでいる人達に
太陽よ
今、戦争をしている所にのぼり
まぶしく照らしてあげてほしい
親をなくした子を
ケガをしている子を
戦争から立ちなおろうとしてる人達を

川の水よ
太陽よ
世界中の人に
約束させてほしい
もう 戦争はしないと
もう 人を殺さないと
未来に平和を 作ること

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