めざせ健康ゆんたんざ4
静かにしのびよる糖尿病第二弾
「もしかしてあなたは糖尿病になっていませんか?」
前回、沖縄県で糖尿病による年齢調整死亡率の順位が男女ともに全国で第二位という記事に皆さんはどのようにお感じになりましたか。もはや糖尿病は沖縄県の長寿をむしばむ県民病で、我が読谷村も例外ではないことがわかっていただけたでしょうか。
糖尿病は、失明や人工透析といった大きな二次合併症を引き起こす予防したい病気のひとつです。住民検診では糖尿病の早期発見のため全員に血糖値検査を行い、さらに血糖が高い人や肥満傾向の方、糖尿病の家族がいる方に、ヘモグロビンAlcの血液検査を取り入れています。ヘモグロビンA1cは糖尿病の早期発見の目安になる検査ですが、検診会場では「この英語みたいなヘモグロビンAlcってなんね?」という声をよく耳にします。ヘモグロビンAlcとは、血液中の赤血球の中にあるヘモグロビンに血液中の糖がくっついたもので、赤血球の寿命が一二〇日といわれており、このヘモグロビンAlcを見ることで二~三か月前からの平均的な血糖の数値がわかります。
今回、去年の住民検診の結果から「ヘモグロビンAlc」の結果を表にまとめてみると、糖尿病の治療はしていないけれど、すでに糖尿病の方や、糖尿病の疑いがあり生活習慣を見直す必要のある方も五二三名いることが分かりました。また、すでに治療をしている方でも治療がうまくいっている人よりも、うまくいっていない人の数が多いという実状です。
毎年検診を受けているにもかかわらず結果も見ずにいるケースもあり、糖尿病は自覚症状がほとんどないので、数年前から高血糖状態が続いているのにそれに気づくことが出来ません。痛くもないし大丈夫だろうと、今までと変わらない生活を続けていくといきつく先は糖尿病という事になります。これは、日常では病気の進行状況がわかりづらいといった糖尿病の特徴といえます。糖尿病は、毎年の検診結果からわかる血糖値やヘモグロビンAlcが健康状態の目安となるので、毎年検診を受け自分は糖尿病になっていないかどうか検査結果で確認することが、「糖尿病予防の第一歩!」といえます。
今年も長浜をかわきりに伊良皆までの地域の住民検診が終了しました。検診を受けた方はそろそろ結果がご自宅に届いている頃だと思います。
「あなたの、検診結果はどうでしたか?」これを期に、家族ぐるみの健康づくり、自らの健康チェックとそれに見合った健康づくりにつとめましょう!
※平成14年度住民検診結果より【表省略】
文・健康共生課保健師
与那覇梨絵子