読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2005年1月発行 広報よみたん / 5頁

人間国宝で名誉村民の金城次郎氏が逝去 沖縄の人間国宝第一号

人間国宝で名誉村民の金城次郎氏が逝去
 沖縄の人間国宝第一号

人間国宝(琉球陶器)で読谷村の名誉村民であります金城次郎氏が十二月二十四日に逝去されました。享年九十三歳。金城氏のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。
 沖縄の伝統技法にこだわり、線彫りの技法を極め、躍動感あふれる魚文や海老文が特徴の陶工(職人)。「用の美」を追求した金城氏の生前を振り返り略歴を紹介します。
 金城氏は一九一一年に真和志村与儀に生まれ、十四歳で陶工見習いとして壷屋の新垣榮徳窯に入り、その後壷屋に滞在していた濱田庄司氏(人間国宝第一号)に強い影響を受けたといわれます。
 戦後の一九四六年に独立し壷屋に窯を開き、作陶に専念し一九五七年四月、第三一回国展において「呉須絵大壷」が国画賞受賞、国展推薦新会友となりました。
 一九七二年十月一日には那覇市の壷屋を離れ読谷村字座喜味の現在地に「読谷壷屋焼・金城次郎窯」を開きました。同年十一月二十一日に沖縄県指定無形文化財(技能保持者)に認定されました。翌七三年には読谷壷屋初窯展を開催、四月には国画会会員となりました。
 一九八一年四月二十九日、瑞宝章勲六等(陶器製作技能功労)受賞。八五年三月二十三日に県内初の国の重要無形文化財琉球陶器保持者(人間国宝)に認定。
 一九八九年八月、屋良朝苗氏とともに「読谷村名誉村民」となりました。

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