保育の窓二八 リフレッシュの場「こすもす組」
午前八時三十分から南保育所のこすもす組の朝が始まります。「おはようございます」とちょっぴり緊張顔の子が母に抱かれて登所してきます。「お母さんと離れたくな~い」という気持ちを、まだ言葉で伝えられず、ただ大声で泣くことで意思表示をする我が子に、後ろ髪を引かれながら複雑な表情のお母さん方。初めての環境と初めての保育士に戸惑う子供たちの心境は図り知れません。しかし、一日中泣いている訳ではありません。チックタック・チックタック時計の針が進むと、他の子の遊びをみつめたり他のクラスの保育室をのぞいたり、意外とケロッとしているものです。泣いている時間が長い子も、何度か利用していくうちに保育者との信頼関係ができ、保育者が見守る中で次第に遊び始めます。抱っこしてないと泣いてしまっていた子が、保育士の下を離れて遊び始める姿を見ていると、親の気持ちになったように嬉しくなります。
一時的保育事業には、非定型的保育、私的保育、緊急的保育の三つがあります。一日に五名までの利用が可能で、六か月の乳児から就学前の子供が利用できます。
現在、一時預かりで多く利用されている理由として私的理由いわゆる母親のリフレッシュのための保育があげられます。社会現象として核家族化が進み、子育てをするにあたり母親と子供だけの時間が増え、近所に親しい友人もいなくて閉鎖的になり、育児が不安になることもあるようです。幼児虐待も同じ様な環境から起こることです。そういった問題を解決する手段として、母親がリフレッシュできることが一番ではないでしょうか。
ここで親の声を紹介します。
①「日頃、行けない美容室にも行けました。綺麗になって心にゆとりが出てきました。」
②「いつも子どもと一緒だと怒ってばかりでしたが、一時保育を利用して自分の時間が持てて、子どもとの関係もうまくいくようになりました。」
③「保育所に入所したいと考えていたのですが、親の方が不安で離れきれませんでした。一時的保育事業を利用し、子供の楽しそうな表情をみて、来年は入所できたらいいなと思います。」
このように、一時保育には様々な喜びの声がきかれます。現在、子育てに悩まれている方に是非利用していただきたいと思います。また、親と子供の絆を再認識する場としてもいい機会になるのではないでしょうか。
私たちは、子育て中の保護者の皆様を応援したいと日々保育に取り組んでいます。一人ひとりの子供をゆったりみて、安心して過ごせるよう心がけています。広い園庭、おいしい食事、楽しい保育所を是非見学にきてください。
読谷村南保育所
保育士 山田 茜