めざせ健康ゆんたんざ二一
血管の老化…煙子(たばこ)のいたずらで老化が十年進む…
新年あけましておめでとうございます。
新しい年をむかえ、「今年の抱負」を掲げているかたも多いはず…村民の皆さんは何を抱負にしたのでしょうか?二〇〇五年が健康で充実した一年となるよう願っています。
さて、数か月にわたり「動脈硬化四兄弟」をテーマに掲載してきましたが、今回はその従姉にあたる煙子(たばこ)について紹介したいと思います。
私たちは歳をとります(気持ちはいつまでも若いのですが…)。同様に血管も歳をとっています。弾力のあった血管が硬くなったり、内側の膜が厚くなったりすることが血管の老化(動脈硬化)ということをこれまでも伝えてきました。これはどうしても避けられないことではあるのですが、さらに拍車をかけるのが「動脈硬化四兄弟」とその従姉にあたる煙子です。これが加わることで通常よりも早いスピードで老化を進め、「一日一箱吸う習慣が、十年分の血管老化に相当する」というデータもあるほどです。その「害」について確認したいと思います。
煙子に含まれるニコチンは… ①血管を傷つける。
②血管を収縮させる。
③善玉コレステロールを減らす(動脈硬化がすすむ)。
煙子に含まれる一酸化炭素は…
①全身に酸素を運ぶヘモグ ロビンを破壊する
②酸素を補うためにたくさ んの赤血球がつくられる ため血液が粘っこくな り、流れが悪くなる。
吸う人のからだを蝕むだけでなく、「副流煙」によって周囲の健康をも脅かしてしまう煙子は今、大気にのって私たちの全身を駆け巡っているのです。
「こんなに長らく吸っていたら今更やめても意味がない」と思っている方に朗報です。禁煙することで、特に心筋梗塞に関しては数年するとたばこを吸っていない人と同じレベルまで危険度が下がります(図1)。それに加え善玉コレステロールの量も元に戻るので動脈硬化の進行を抑えることもできます。
また、煙子は意外と浪費家です。一箱たった二〇〇円~三〇〇円なのですが、一か月、一年、五年で考えてみると結構なお金を燃やしているのがわかります(表1)。自分の買っているたばこの金額を入れて計算してみるといくらになったでしょうか。
今年の抱負に「禁煙」と掲げたあなた。禁煙を始めても、最初の一回でみんなが成功できるわけではありません。いったん吸ってしまってもあきらめずにすぐ禁煙を再開すればいいのです。
年頭にあたり「禁煙」が成功するように応援しています。
保健師:比屋根美千代