読谷の自然(104)昆虫類【チョウ類】43
~ウスイロコノマチョウ~
(ジャノメチョウ科)
褐色の目立たないチョウです。成虫は集落や林のまわりでほぼ年中見られます。日中はあまり動かず、早朝と夕方のうす暗い時間に活動します。地上近くを活発に飛び、腐った果実や樹液に集まります。地面に落ちたフクギの腐った実によくきます。電灯のあかりにさそわれて室内に入ってくることがあります。
アフリカ、東南アジアからオーストラリアまで広く分布し、日本では奄美諸島から八重山諸島、小笠原諸島で見られます。ハネの裏面の斑紋に季節型があります。夏型は波状で目玉紋がはっきりしており、秋型(写真)は枯葉状で目玉紋が不明瞭です。幼虫の食草はチガヤやススキ、シシダマなどです。
文・沖縄県ミバエ対策事業所 小 浜 継 雄