読谷村史戦争編がタイムス出版文化賞特別賞に
沖縄の出版文化の向上と振興を目的にした第二十五回沖縄タイムス出版文化賞の贈呈式が十二月十七日に沖縄青年会館で開催され、多くの編集委員が参加する中、『読谷村史第五巻資料編4戦時記録上・下巻』がタイムス出版文化賞特別賞(市町村史・字誌に贈られる賞)を受賞しました。
受賞を受けた宮城傳読谷村史編集委員長は、「読谷村史がこの権威ある賞をいただき嬉しく思います。他の市町村も戦争編を編んでおりますが、その中でもレベルの高いものと自負しております。読谷村は米軍が四月一日に上陸した地点でもあり、チビチリガマの悲劇があり多くの犠牲者を出しており、我々には悲惨な戦時体験を記録する義務があります。編集にあたっては約二〇〇人の調査員が三〇〇〇件の聞き取りを実施して沖縄戦の実相を明らかにしております。」と説明し受賞を喜びました。
また、タイムス出版文化賞正賞の一つに選ばれた琉球弧を記録する会編の『島クトゥバで語る戦世』の代表者の比嘉豊光氏(楚辺在)は、一九九二年に発刊した『楚辺誌戦争編』(出版文化賞特別賞受賞)の編集が活動のきっかけとなったことを紹介しました。