めざせ健康ゆんたんざ二四
「腹部肥満を解消! 目安は腹囲測定です。」
「春ですね。」
ふりそそぐ日差しと、さわやかな春風を感じる季節になりました。
コートや上着を脱ぎ、「グー」っと背伸びをしたその瞬間…。冬の間にため込み、すっかり成長したお腹まわりの脂肪が、「ポッコリ」…ということはないですか。去年の春に着ていたズボンやスカートがきついという方もなかにはいらっしゃるのではないでしょうか。
以前、めざせ健康ゆんたんざに掲載した「動脈硬化を進める危険な四兄弟」のことを覚えてますか。長男の肥満は、生活習慣病の基。長男があって高血圧や高脂血・高血糖と積み重なっていくわけですが、肥満のなかでも皮下にたまる脂肪よりお腹まわりにつく内臓脂肪が動脈硬化に深く関係し、問題です。そこで今回は、内臓脂肪(腹部肥満)について考えてみたいと思います。
〈内臓脂肪とは〉…その名のとおり、内臓につく脂肪。
・皮下にある脂肪細胞(皮下脂肪)と違って、内臓いう環境の中では細胞の数が増える
のではなく細胞一つひとつの大きさが変化します。
・最大の特徴:ちょうどいい大きさの脂肪細胞は、血液をサラサラにするなどよい働きをしてくれるのですが、肥大化した脂肪細胞からは、アクのようなものが出てくるのです。これがちょっとくせものです…。
肥大化した脂肪細胞は
①血液をドロドロにする。→高脂血になる。血栓を作りやすい。
②血管が狭くなる。→血圧が上がる。
③糖を下げる役割のインスリンの効きが悪くなる。→血糖が上がる。
これが内臓脂肪(腹部肥満)の正体です。「最近お腹が出てきた」というのは見た目だけの問題だけでなく、体の中でいろいろな影響を及ぼしているのです。
そこで、内臓の周りについた脂肪が肥大化していないか自分で確認する手軽な方法として腹囲測定をお勧めします。目安として、腹囲が身長の半分以上あると、腹部肥満発見!ということになります。
…でも落ち込まないで。内臓は脂肪がつきやすい反面、食事や運動で脂肪が落ちやすいという特徴があります。さあ、毎日の体重測定と腹囲測定を目安に余分についた内蔵脂肪を解消しましょう!それが健康への第一歩です…。
文、健康増進課
保健師 知花ちせ