いよいよ返還間近に!!跡地利用実施計画を策定
読谷飛行場の跡地利用について
■読谷村にとって長年の懸案事項だった読谷飛行場問題。これまで様々な経過を経てきましたが、読谷補助飛行場の返還が早ければ今年度内に実現される見込みです。そのような中、読谷村では、「読谷補助飛行場跡地利用実施計画」(以下、実施計画)を策定しました。その実施計画の概要(基本的な方針と跡地利用について)を村民の皆様にお知らせしたいと思います。
□実施計画策定の基本的な姿勢について
読谷村は、読谷飛行場問題について復帰直後から今日まで、村の最重要課題として取り組んできました。特にその大部分を占める国有地の利用方法や黙認耕作の取り扱いについては、国、県等の関係機関と長い期間をかけ協議を重ねてきました。
それらの成果を受け、今回の実施計画は策定されました。村では、今後、この実施計画に基づき読谷飛行場内の国有地を取得し、黙認耕作等様々な問題の解決を図り、跡地利用の円滑な実現を目指していきます。
●実施計画の目的等
跡地利用の実現に関わる最も重要な課題は国有地の取得ですが、実施計画では、土地利用計画に基づく国有地の取得態様を明らかにするとともに、関係者の合意を図ることを目的としています。
●跡地利用の基本方針
飛行場跡地はその用地規模が大きいことから、公共の福祉の増進及び地域振興に果たす役割は大きなものがあります。沖縄振興計画に掲げられた「個性豊かな田園空間の形成」を図るため、跡地利用は、公共の福祉の増進のための公共・公用地と地域振興のための振興開発用地(農地)としました。
①公共・公用地については道
路をはじめ、村民センター
地区等村民の利用施設とし
て活用する。
②振興開発用地(農地)につい
ては、先進農業集団地区と
位置付け、本村農業振興に
寄与するものとする。
●国有地取得の基本方針
跡地利用計画に基づき用地内の国有地を公共・公用施設用地及び農地として有償で国から払い下げを受ける予定です。
①用地の取得については跡地
利用推進の観点から読谷村
が一括して取得する。
②嘉手納弾薬庫地区内の村有
地の一部との等価交換によ
り取得する。
③補助飛行場の返還後、可能なかぎり速やかに取得する。
なお、取得のための条件整備が必要な農地については、農業振興地域整備計画への位置づけ及び農地保有合理化法人の設立等、法制上の整備を取得時期以前に完了させておくことになります。
□開発整備方針について
●村民センター地区
運動広場において開催される「読谷まつり」は三十回を数え、村内外の人々が集う一大イベントとして定着しています。この他、平和の森球場をはじめ庁舎・文化センターが整備され、文化、スポーツ、行政機能の集積した村の拠点地区となっています。
これまでの公共施設整備を踏まえ、実施計画では、陸上競技場、健康増進施設の建設等、村民センター地区の拡充整備を計画しています。センター地区の整備に際しては、地区内に点在する掩体壕を、歴史資料として保全することも検討します。
●ロード・パーク、赤犬子・展望広場
滑走路跡地は歴史的記念施設としてその空間を確保しながら、フリーマーケットや、様々なイベントの開催、読谷まつり時の駐車場利用等の多目的利用が可能なロード・パークとして整備する予定です。
飛行場用地の南端には、赤犬子・展望広場を計画しています。この部分については、当面、崖地の保護及び植栽整備とあわせた眺望空間の確保と安全施設の整備を行いロード・パークと連続する多目的広場として利用し、将来的には大木、伊良皆、比謝地区の地区公園として整備します。
また、崖地に隣接して赤犬子宮がありますが、三線を学ぶ方々の参拝地となっていることから、一体的な整備を計画しています。
なお伊良皆市街地一帯の公園・緑地配置の観点から、市街地隣接地に近隣住民が利用管理する広場を整備していく方針です。
●先進農業集団地区
村民センター地区、公園用地を除いた約一七〇ヘクタールについては、村内の農業者及び、先進農業支援センターにおいて育成された人材等が集団的に農業に従業するための先進農業集団地区を整備していく予定です。
この地域が、紅イモの生産に適していること等、地形、土壌特性を充分に生かした生産基盤整備を行うとともに、将来には流通・加工等の関連産業用地の整備も行なう予定です。
□終わりに
読谷飛行場用地の跡地利用の成功は、読谷村の今後の村づくりに大きな役割を果たすものです。地域振興と戦後処理問題の解決という大きなテーマのもとに実施計画の着実な実現に向けて村民の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
※この件についてのお問い合わせは役場読谷飛行場転用推進課まで。