渡慶次区が
天皇杯に輝く
11月23日、明治神宮会館で開かれた第44回農林水産祭式典において、本村渡慶次区(玉城安徳区長)に天皇杯が授与されました。
天皇杯は、各種農林水産関係表彰事業において農林水産大臣賞を受賞した者や団体の中から、その性質・内容が抜群で広く社会の賞賛に値するものを農産・畜産・むらづくり等の計7部門で、各1件が選ばれます。渡慶次区は、むらづくり部門で全国17件の農林水産大臣賞受賞地区の中から天皇杯に選ばれました。沖縄県における天皇杯の受賞は初めてのことです。
受賞理由
渡慶次集落は、都市住民との混住化が進む中で、ユイマール(協調・和衷・助け合い)精神の下、農業生産、伝統芸能、環境美化などの活動において、老若男女が一体となって取り組み、多彩なむらづくりを展開していることが認められました。
農業生産面の特徴として、戦後の土地改良事業等による生産基盤が整備され、キク、パパイヤなどのハウス栽培が盛んとなりました。サトウキビの反収が県平均を上回る、新規就農者の増加、山芋スーブ(重量による勝負)の開催、また、子ども会は村特産の紅イモを植え付けから収穫までを体験するなど農業にふれあう機会を創出し、農業の発展が地域活性化に大きく貢献しています。
生活・環境整備面の特徴として、渡慶次区は地域への愛着心や誇りの心が育まれており、これが渡慶次まつりや区民運動会、集落内道路拡張工事における用地や労力の無償提供、婦人会による花壇の整備や、子ども会の空き缶・空き瓶回収などの環境美化活動などにつながっています。また、獅子舞、三線などの伝統芸能においては、担い手の組織化や県内外の交流行事に参加しており、後継者育成や青少年の健全育成の場となっています。高齢者の活動も盛んで、伝統芸能の継承やミニデイサービスなどのボランティア活動に積極的に取り組んでいるなど、世代間を越えた連携・交流、地域が一体となったむらづくり活動が地域活性化につながっています。
受賞の喜び
祝賀会で玉城区長は、「関係機関に支えられ、渡慶次区民一体となっての受賞です。喜び、感動しています。当集落は、先の大戦で飛行場と化したが、現在見事な農地に生まれ変わりました。区民は先人の功績を評価し、創意・工夫をこらして常に前進する気風にみなぎっています。今後も更なる明るい、住みよい、活力ある村づくりに区民一丸となって取り組んでいきたい。」と話しました。